「6年生は直前期で大変そうだけど、4年生・5年生の冬休みは何をさせればいいの?」
冬休みは2週間ほどしかありません。そのうえ年末年始の行事もあって、気づいたら終わっていた、という家庭も多いのではないでしょうか。塾の冬期講習を全部取るべきか、家でゆっくり復習させるべきかも迷いますよね。
最初に結論を言っておきます。4年生・5年生の冬休みは、新しいことを先に進める時期ではありません。「これまでの苦手を戻す」「生活のリズムを崩さない」「新学年の2月に向けて準備する」の3つに使うのが、いちばん効きます。
この記事では、冬休みの位置づけ、冬期講習を取るかの決め方、1日の組み立て方、教科ごとの苦手の戻し方、4年生と5年生で変えるところ、年末年始の休み方まで、順番にまとめました。
4年生・5年生の冬休みは、何のための時間?
塾の学年は2月に切り替わる
中学受験の大手塾の多くは、2月に新しい学年が始まります。4年生は2月から「新5年生」、5年生は2月から「新6年生」として、新しいカリキュラムに入ります。
つまり冬休みは、今の学年の内容を、まとめて見直せる最後のまとまった休みです。
冬休みのゴールは「今の学年でつまずいた単元を、2月までに戻しておくこと」です。先の単元を予習することではありません。
6年生の冬休みとは目的がちがう
6年生の冬休みは、入試の直前期です。過去問を本番の形で解き、生活を入試の日に合わせる時期です。
4年生・5年生は、入試まで1年以上あります。点数を上げることより、苦手を残したまま次の学年に進まないことの方が大事です。
| 学年 | 冬休みの目的 |
|---|---|
| 4年生 | 計算と漢字の習慣を固め、4年生の単元の苦手を戻す |
| 5年生 | 5年生の重い単元(割合・比・速さなど)の苦手を戻し、新6年生の準備をする |
| 6年生 | 入試の直前期。過去問と生活の調整 |
6年生の冬休みからの過ごし方は、こちらにまとめています。
あわせて読みたい:中学受験の直前期の勉強法は?12月・1月に「やること」と「やめること」、過去問で点が取れないときの立て直し方
冬休みが始まる前にやっておくこと
2学期のテストを並べて、苦手の一覧を作る
冬休みに入ってから「何をやろう」と考えると、最初の数日がそれで終わってしまいます。終業式の前の週末に、親子で次のことをすませておきましょう。
- 2学期のテスト(塾の確認テスト・模試・学校のテスト)を1か所に集める
- まちがいが多かった問題に印をつけ、単元名を書き出す
- 書き出した単元に、「次の学年でも使う」ものから順番をつける
この一覧が、冬休みの「1日1単元」の予定表になります。
苦手の一覧は、親が作って渡すより、子どもと一緒にテストを見ながら作る方が、本人が「何を直すか」を分かったうえで始められます。
講習と宿題の予定を、カレンダーに書きこむ
冬期講習を取る家庭は、講習の日・時間・宿題の量を、先にカレンダーに書きこみます。
- 講習のある日と、ない日を色分けする
- 年末年始の家族の予定(帰省・初もうでなど)も書く
- 講習のない日に、苦手の単元を割り当てる
講習の宿題が多い塾では、宿題を終えるだけで1日が終わってしまうこともあります。講習のない日が何日あるかを数えておくと、苦手を戻す計画が立てやすくなります。
2学期の宿題の残りを片づけておく
2学期の塾の宿題や、やり残した問題集が残っていると、冬休みはその片づけで終わってしまいます。全部やろうとせず、苦手の一覧に入っている単元の問題だけを残し、ほかは思い切って区切りをつけるのも一つの方法です。
冬期講習は取る?取らない?決め方
塾に通っている場合は「家の時間が残るか」で見る
塾に通っている4年生・5年生は、冬期講習も申し込むのがふつうの流れです。講習は、その学年の大事な単元をもう一度まとめて扱うことが多いからです。
ただし、講習と宿題で冬休みが全部うまってしまうと、苦手を戻す時間が取れません。次の2つを確かめてください。
- 講習のない日が、何日か残っているか
- 講習の宿題を終えたあとに、家で苦手の単元を見る時間があるか
講習を取るかどうかより、「講習のほかに、苦手を戻す時間が残るか」で考えるのがこつです。
塾なしの場合は「家で戻せない単元」だけを頼む
塾に通わずに受験を目指す家庭は、冬期講習を受けなくてもかまいません。家で教科書や問題集を使って、苦手の単元を戻す方が向いていることも多いです。
親が教えにくい単元(算数の文章題、理科の計算問題など)だけを、個別指導や家庭教師に頼む方法もあります。冬期講習の時期に個別指導を使うときの比べ方は、こちらにまとめています。
あわせて読みたい:中学受験の冬期講習、個別指導はどう使う?「講習の枠がある塾」と「必要なコマだけ組む塾」の違いと6社の比べ方
講習を全部取らなくてもいい
講習は、すべての日程・すべての講座を取らなければいけないものではありません。塾によっては、講座を選べることもあります。
- 苦手な教科の講座は取る
- 得意な教科は、家で問題集を進める
- 年末年始は休む日を決める
迷ったら、塾の先生に「今の苦手はどこか」「どの講座が合うか」を聞いてから決めましょう。
冬休みの1日の組み立て方

朝は「毎日同じこと」から始める
冬休みは学校がないため、起きる時刻がずれやすくなります。生活のリズムを保つために、朝の最初の勉強は毎日同じものにします。
- 計算練習(毎日決まった量)
- 漢字の練習
- 理科・社会の一問一答
量は少なくてかまいません。毎日続くことが大事です。
1日の例(講習のない日)
ここでは一つの例を紹介します。時間や量は、子どもの様子に合わせて変えてください。
| 時間帯 | やること(例) |
|---|---|
| 朝ごはんのあと | 計算と漢字(毎日同じ) |
| 午前 | 苦手な単元の見直し(1日1単元) |
| 昼ごはん・休けい | 外で体を動かす |
| 午後 | 塾の宿題や問題集 |
| 夕方 | 理科・社会の一問一答 |
| 夜 | その日の丸つけと、まちがいの直し |
講習のある日は、朝の計算・漢字と、夜の直しだけでも十分です。
講習のある日の組み立て
講習のある日は、塾で長い時間勉強します。家でやることは、しぼりこみます。
- 朝:計算と漢字(毎日同じことを続ける)
- 講習から帰ったら:その日の授業でまちがえた問題だけを解き直す
- 夜:宿題は、その日のうちに終わる量だけ。残りは講習のない日に回す
講習の日は疲れて帰ってきます。夜おそくまで宿題をさせるより、早めに寝て、次の日の朝に回す方が、続けやすくなります。
1日の予定は、親が全部は決めないようにします。「午前は算数と理科、どっちからやる?」と子どもに選ばせると、自分で進める力がつきます。
「1日1単元」で苦手を戻す
冬休みの2週間で、苦手の単元を全部直すのは無理があります。1日1単元と決めて、決めた単元だけを確実に戻しましょう。
- これまでのテストで、まちがいが多かった単元を書き出す
- 次の学年でも使う単元から、順番をつける
- 1日1単元ずつ、基本の問題から解き直す
教科ごとの苦手の戻し方
算数:次の学年で使う単元を優先する
算数は、前に習った単元を使って次の単元を学びます。苦手を残すと、次の学年でもつまずきます。
- 計算ミスが多い → 計算の工夫を身につけ、毎日の計算練習を続ける
- 割合がわからない → 3つの式と図で、基本の問題からやり直す
- 速さがわからない → 公式と単位の直し方を、もう一度確かめる
- 図形が苦手 → 面積や角度の基本の問題を、図をかきながら解き直す
4年生は、計算と、文章題の基本(和差算・植木算・つるかめ算など)を中心に戻します。5年生は、割合・比・速さのように、6年生でずっと使う単元を優先します。
算数は、むずかしい問題に時間をかけるより、基本の問題を「まちがえずに、速く」解けるように戻す方が、新学年で効いてきます。
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国語:漢字と「読み方の型」を見直す
国語は、短い時間で点数が変わりにくい教科です。冬休みは、次の2つにしぼります。
- 漢字:これまでのテストでまちがえた字を、ノートにまとめて書き直す
- 読解:物語文なら「気持ちの変化」、説明文なら「筆者の主張」をさがす型を、短い文章で練習する
- 語彙:ことわざ・慣用句・四字熟語など、テストでまちがえた言葉を書き出して覚える
冬休みは、本を読む時間も取りやすい時期です。好きな本を1冊読み切ることも、読む力をつける助けになります。
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理科・社会:まとめて覚え直す
理科と社会は、単元ごとに覚えることがまとまっています。冬休みのような休みで、一気に見直しやすい教科です。
- 理科:計算が出る単元(てこ・電流・水溶液など)は、問題を解いて確かめる
- 社会:地理は地図、歴史は時代の流れの順に見直す
- どちらも、テストでまちがえた用語を、ノートやカードにまとめて何度も見る
年末年始は、ニュースで1年をふり返る番組や記事が多くなります。親子で見ながら話すと、時事問題の入り口にもなります。
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理科・社会は「読んだ」ではなく「言えた」で確かめます。親が問題を読み、子どもが口で答える形だと、短い時間で回せます。
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4年生と5年生で、冬休みに変えるところ
4年生:勉強の習慣を固める
4年生の冬休みは、勉強の量を増やすより、毎日机に向かう習慣を固める時期です。
- 計算と漢字を、毎日の決まった時間にやる
- 4年生の単元で、まちがいが多かったものを戻す
- 好きな教科の本や図鑑を読む時間もとる
4年生の2月からは、塾の学習の量が増えることが多いです。冬休みのうちに、生活の中に勉強の時間がある形を作っておきましょう。
5年生:重い単元を戻し、6年生の準備をする
5年生の冬休みは、6年生の前の最後のまとまった休みです。5年生で習う単元は、入試でもよく出る重い単元が多くあります。
- 算数:割合・比・速さなど、5年生でつまずきやすい単元を戻す
- 理科・社会:5年生で習った範囲を、一度通して見直す
- 親:新6年生の1年の予定(塾・模試・学校説明会)を確かめておく
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- 5年生の冬休みに、6年生の内容を先に進める必要はありません。5年生の単元に穴があるまま進むと、6年生でさらに苦しくなります。
冬休み明けのテストに向けて
1月のテストで、新学年のクラスが決まる塾もある
塾によっては、冬休み明けの1月に、新学年のクラス分けにつながるテストがあります。通っている塾の1月の予定と、テストの範囲を、冬休みの前に確かめておきましょう。
冬休みの最後の数日は、苦手の単元を戻すことから、1月のテストの範囲を見直すことへ切りかえます。
前に習った分野も出ることがある
1月のテストでは、2学期に習った単元だけでなく、それより前に習った分野が出ることもあります。たとえば社会で、しばらく別の分野を学んでいた場合は、前の分野の基本を軽く見直しておくと安心です。
- 理科・社会は、一問一答で前の分野の基本だけを確かめる
- 算数は、計算と、その学年の基本の問題を解き直す
- 国語は、漢字のテストの範囲を確かめる
テストの結果は「次に直す単元」を見る
1月のテストでクラスが下がっても、あわてる必要はありません。大事なのは、まちがえた問題から「2月からの学年で直す単元」を見つけることです。結果の見方は、塾のクラスが下がったときの記事も参考にしてください。
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年末年始の過ごし方

休む日を先に決める
年末年始は、家族の行事や帰省で勉強の時間が取りにくくなります。無理に毎日勉強させるより、休む日を先に決めて、その日はしっかり休む方が、気持ちよく続けられます。
- 大みそかと元日は休む、などと家族で決めておく
- 帰省先では、計算と漢字だけを持っていく
- 休んだ次の日から、いつもの1日に戻す
起きる時刻は崩さない
休む日があっても、起きる時刻はできるだけ変えないようにします。冬休みの終わりに生活が乱れていると、3学期の始まりがつらくなります。
冬休みに親がやること・やめること
親がやること
冬休みは、親が子どもの勉強を近くで見られる、数少ない時間です。教えることより、次のことを引き受けると、子どもは勉強に集中できます。
- 毎日の丸つけと、まちがえた問題に印をつける
- その日にできたことを、1つ言葉にして伝える
- 1日の終わりに、明日やる単元を一緒に決める
- 寝る時刻と起きる時刻を守らせる
親がやめたいこと
- きょうだいや、ほかの家の子と比べる
- 予定どおりに進まなかった日に、長く叱る
- 子どもが解いている横で、すぐに答えを教える
- 新しい問題集を次々に買い足す
冬休みは、予定どおりに進まない日もあります。進まなかった単元は、次の日に回せば十分です。1日できなかったことより、2週間で何が戻ったかを見てあげてください。
塾なしの家庭の冬休み
塾に通わずに受験を目指す家庭は、冬休みの予定を親が組みます。
- 苦手の一覧に合わせて、使う問題集を1冊ずつ決める(新しく何冊も買わない)
- 算数は、基本の問題が多い問題集で、1日1単元を進める
- 理科・社会は、一問一答とまとめのテキストで見直す
- 家で教えにくい単元だけ、個別指導や通信教育の解説を使う
塾なしの家庭で使いやすい参考書と、算数に強い通信教育は、こちらで比べています。
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新学年の2月に向けて、親が冬休みにやること
冬休みは、親にとっても準備の時間です。新学年が始まる前に、次のことを確かめておきましょう。
- 塾の新学年の時間割と、通う曜日を確かめる
- 新学年の教材や、必要な費用を確かめる
- 模試の予定を、カレンダーに書きこむ
- 志望校の説明会や文化祭の時期を、ざっくり調べる
- 子どもの勉強する場所と、教材の置き場所を整える
5年生の家庭は、特に「新6年生の1年」を見通しておくと、2月からあわてずにすみます。塾の始め方や、学年ごとの準備の考え方は、こちらも参考にしてください。
あわせて読みたい:中学受験の塾はいつから通うかで、子どもの負担が驚くほど変わる理由
春休みの使い方は、こちらにまとめています。
あわせて読みたい:中学受験勉強を始めるなら、小学校新4年生、5年生の春休みを活かして!
よくある質問
- 中学受験をする4年生の冬休みは、1日何時間勉強すればいいですか?
-
決まった時間はありません。時間より、計算や漢字を毎日続けることと、苦手な単元を1つずつ戻すことを大事にしてください。講習のない日は、午前と午後に分けて少しずつ進めると続けやすくなります。
- 5年生の冬期講習は取った方がいいですか?
-
塾に通っているなら、苦手な教科の講座は取ることをおすすめします。ただし、講習と宿題で冬休みが全部うまるなら、講座を選んで家で苦手を戻す時間を残してください。
- 冬休みに先の単元を予習してもいいですか?
-
4年生・5年生の冬休みは、今の学年の苦手を戻す方を優先してください。苦手が残っていないなら、新学年の最初の単元を軽く見ておくのはかまいません。
- 年末年始は勉強を休ませてもいいですか?
-
休む日を決めて休むのはかまいません。休んだ次の日からいつもの生活に戻せるように、起きる時刻はできるだけ崩さないでください。
- 4年生・5年生は、三が日も勉強させた方がいいですか?
-
4年生・5年生は、休む日を決めて休んでかまいません。休む日も起きる時刻はできるだけ変えず、休みのあとはいつもの1日にすぐ戻しましょう。
- 冬休み明けのテストに向けて、何をすればいいですか?
-
まず、通っている塾のテストの日程と範囲を確かめます。冬休みの最後の数日は、苦手の単元を戻すことから、テストの範囲の見直しに切りかえます。前に習った分野が出ることもあるので、理科・社会は基本だけ確かめておくと安心です。
- 冬休みに、ゲームや動画の時間はどうすればいいですか?
-
時間を決めて、勉強が終わったあとにするのがおすすめです。ルールは親が一方的に決めるより、子どもと話して決めた方が守りやすくなります。
- 塾なしで中学受験をする場合、冬休みは何をすればいいですか?
-
教科書や問題集で、まちがいが多かった単元を1日1つずつ戻すのがおすすめです。家で教えにくい単元だけを、個別指導や家庭教師に頼む方法もあります。
入試の8週前から入試の週までを、週ごとのチェック表(勉強・生活・過去問の記録・ふりかえり)と要点カードにまとめた「入試直前8週間の総復習プラン」(980円)をnoteで販売しています。毎週日曜の夜に、次の週の表を開いて印をつける形です。
まとめ:4・5年生の冬休みは「戻す・崩さない・準備する」
- 大手塾の多くは2月に学年が切り替わる。冬休みは今の学年を見直せる最後のまとまった休み
- 冬期講習は、講習のほかに苦手を戻す時間が残るかで決める
- 朝は毎日同じこと(計算・漢字)から始め、苦手は1日1単元で戻す
- 4年生は勉強の習慣を固め、5年生は割合・比・速さなどの重い単元を戻す
- 冬休みの最後は、1月のテストの範囲の見直しに切りかえる
- 年末年始は休む日を先に決め、起きる時刻は崩さない
- 親は、新学年の時間割・模試・説明会の予定を冬休みのうちに確かめる
冬休みは短いですが、使い方がはっきりしていれば十分に力がつきます。「この冬は、この単元を戻す」と親子で決めて、気持ちよく新学年を迎えましょう。
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