論説文、説明文を読むのがいつまでも苦手なんだけど、正直中学受験国語が不安・・
そもそも読書も物語とか小説は好きだけど、こういった科学的なものや論理展開されている文章を読むのは苦手みたい・・・
どうやって子供にトレーニングさせたら良いのか?中学入試によく出る本や作者教えてほしい!!
論説文は、小学6年生にとっては、そもそも内容が難しいですし、普段から内容をつかむような読み方をしていないと、問題を解けるレベルには到達しません!
ここではそんなあなたの悩みを解消できるような情報を紹介しますね!
本記事のテーマ
中学入試によく出る、読書におススメ本 論説・説明文編
ポイント
- 中学入試の国語で論説文や説明文としてよく出題される作品や作者が分かる
- 子供を論説文・論理展開に慣らしを行うためのトレーニング用の本が分かる
本記事では、こういった内容について紹介していきます。
本記事の信頼性
記事を書いている私は、中学受験難関校突破し、現在は男の子育てで中学受験チャレンジ中。
塾などの宣伝広告情報とは違い、本気で試してよかった情報を、本音で暴露公開中です。
本記事を読むことで、あなたの疑問や不安を取り除いてくださいね。それでは、さっそく見ていきましょう。
中学入試国語の論説文でよく出される本や作者の傾向は?
中学受験国語の論説文や説明文でよく出されるテーマとしては、教育・学びについての内容がやはりよく出されます。
あまり歴史的な考察や考古学的な内容は出てこないですね。
そういった意味では、子供の考えるチカラ、勉強して学んでいくためにはどういった行動をするべきか?
といった内容について、詳しく記載されているような内容の作品テーマのものを普段から読んでおくのが良いとは思いますね。
ちなみに生物学、植物学をテーマとした論説文は、比較的よく出されています。
生物や昆虫の特性や修正、はたまたよくできているメカニズムや群れの特性、などなどこういった話を難しくない普通の文体で書かれてある論説文は、本当にどこの私立中学校でも受験問題として出題しています。
けっこう男の子などであれば、生物のメカニズムやろうそくの科学、といった内容そのものに興味を持つ子が多いので、読むこと自体はそこまで拒否感を示さないように見えますね。
ただ女の子の方が、小学6年生ぐらいであれば、論理的な説明や考え方を身に付けている子も多く、生物が嫌とかそういうものでなければ、読むこと自体はそこまで心配する必要はないかもしれませんね。
中学受験対策の論説文対策として、読書は有効なの?
困っている親御さんを安心させるために、まず結論から教えます。
論説文、説明文は、読書することで読解力を伸ばすことは容易です!
というか、コツや読み方さえわかれば、物語よりも対策することは容易です。
なぜなら論説文は、文章の中で説明するべきテーマ、テーマに対する疑問、疑問への答え、最終的なまとめ、というストーリーが完全に出題文章の中で確実に記載されているからです。
点数を取るための国語の公式は、文章の中から答えを探す!
ということが大原則なのですが、論説文は、接続詞や繰り返し、などそういったものを探すだけで重点テーマも原理もすべて書かれてあるので、比較的レベルアップは容易なんです!
書かれてある答えを長文の中から探す!
このトレーニングとして普段から論説文の読書をすることがめちゃくちゃ有効なんですね。
正直小学6年生にとって、論説文、説明文って、内容として面白くないし、進んで読みたがらない気持ちは分かります!
ただそういった子供がほとんどで、その中で競争をするので、もし普段から読んでいることもがその中に混ざったとしたら、そりゃあ当然点数は取れるに決まってますよね!?
そういった意味で、普段から論説文や説明文を読んで、家族でどんな内容だったかを話し合うような会話が習慣的にできている子供は、放っておいても論説文の問題は解けますし点が取れます。
そのような状態を目指して、ここで紹介している論説文を買って、子供だけでなくお父さんお母さんもぱらぱらと読んで、家族でかるく内容について話し合うような時間を作ってみてくださいね。
中学入試国語の論説文でよく出る本をまとめて紹介!
と前置きはこれぐらいにして、過去10年ぐらいでよく出題されている論説文・説明文の作品や作者を紹介していきますね。
一応、ここで紹介してる本は一通り読んだものばかりなので、簡単に内容やあらすじについても紹介していきます。
ってか、小学生でも読めるぐらいの適度な難しさで文体もそこまで難易度の高くない作者や作品、となると実は結構絞られますし、どこの中学校でも似たような感じになりがちです。
そういった意味でもトレーニングを積みやすいと言えますので、ぜひともドンドン時間があるときに1章だけとか単発でもよいので、読み進めるような習慣をつけてくださいね。
ちなみに、順番はそこまで重要ではないのですが、一応よく出される作家さんや作品をなんとなく前に並べています。
もし買ってみようと思ったのであれば、興味のあるものからでもよいですし、前から順番に買っていく、ってのでもどっちでもよいので、まずは動き出してくださいね。
『読書力』 斎藤孝
ポイント
読書の事の大きさを、改めて考えなければという気持ちにさせられる内容です。
読書がどのようにして、人間形成及びコミュニケーションに必要なのかを分かりやすく記載しています。
「言葉の種類が少なければ、自然と思考は粗雑になる」なんて、ハッと気づかされるフレーズがいくつも載っている本作品。
読書がすべてを解決する!ぐらいの勢いで書かれてあるのは少し疑問というか違和感がある気もしますが、それでも子供にとって読書の意味や目的、適当に時間つぶしで読むわけではない読書の在り方、というものを気づかされるには、良い作品だと思いますね。
『新聞力』 斎藤孝
ポイント
新聞の持つ力を再認識させられる本作品。
作者の斎藤先生は、大学でも新聞への取り組み方に対する授業を行っており、そういった方の文章は本当にパワーがある。
何となく就活で新聞を読むようになって、それからニュースや天気を表面的に文字面をなぞって、世の中の起きていることを理解して付いていっていると考えている社会人に、まずは読んでほしいと思える本ですね。
小学生にとっては少し難しく感じるかもしれないが、こうやって世の中とのつながりや情報収集の仕方をこの時期に学ぶことは意味があることだと思った。
ネットやテレビでは情報不足であること、閲覧してみるものに偏りが出てしまうことを理解しました。社会力、スピーチ力、思考力、見抜く力、質問力、雑談力、バランス力、総合力、用語力、文章力、グローバリズムなどなど新聞は多くの力を体得するのに適したメディアとなっていることが十分分かりました。
この本を読むと、次の日から必死で新聞を読み返してみよう!と本気で思うこと間違いなし。って感じで、自分の普段からの生活がレベルアップする感じが味わえるので、おススメできますね。
『コミュニケーション力』 斎藤孝
ポイント
この本を読むと、この世に齊藤先生のような人が有名人になる理由がうなづけるような気がします。
この本では、コミュニケーションの考え方や方法論、技術の磨き方など、概論的に網羅されています。
「感情と意味のコミニュケーション」、「文脈力」、「身体コミニュケーション」、といったことがらが、体系的に理路整然と掲載されている。
この本の題名と内容にふさわしく、たんなるキーワードという意味ではなく、著者の息吹と言うか体温と言うか、が気付かされてくる。教育の実践からくる、情熱というか実体験を交えたものが読み取れる。
ただ、その一方で参考文献とか学術的な根拠、データが乏しく感じるのも事実ですね。とても読みやすく、なおかつ明日からでも実践してみようという内容がぎっしりつまっています。今の時代、人と人とのコミュニケーションとは一体どういうものなのか、どういう方法によるべきなのかが問われていると思います。
『語彙力こそが教養である』 斎藤孝
ポイント
語彙レベルの意見が合わない人間とははっきり言って話をする気がすっからかんになるのが普通ですよね。
みんな思ってても言わないことですが、語彙や言葉が汚い人って賢いと思えないし、そういう人間といつまでも話すのが苦痛に感じます。
この本を読むことで、そういった意見や居心地の悪さが、なんとなく理由が分かって腹落ちする部分がありますね。
ちなみにこの本を読んで一番刺さった感情は、「名文を身体で覚える!」
やっぱり、習うより慣れろ!ってことなのですね。名文に触れて、意識高く持って、カラダでマスターしろ!ってのは、正しいと思いますね。
普段の日常生活や子供時代に豊富な語彙に触れてきた人間は、勝手に身体に染みついて覚えているし、これが育ちの良さ、ってことだと思います。
この語彙レベルが一緒ってことは、要は育ってきた環境の教育レベル、生活レベルが近しいことが多いので、居心地がよく感じるんだと思いますね。
良質な日本語に数多く触れたい人には、おススメの本ですね
『うしろめたさの人類学』 松村圭一郎
ポイント
人類学の本を読んだことがない人でもわかる、入り口として読みやすい本だと思う。
高尚なテーマについて書いているわけでもなく、気軽にまずは読んでみて。なんて言えるのがこの本の魅力かな。
人類学、というと難しく感じるかもしれないが、国、人種によって常識と考えるベースが異なっており、その結果として友達付き合い-5人類学、というと難しく感じるかもしれないが、国、人種によって常識と考えるベースが異なっており、その結果として友達付き合い-5した時の習慣や付き合い方も当然異なる。
その違いを、素人でもわかるように簡単な言葉で伝えてくれてる入門書、という位置づけで考えれば、そこまで堅苦しく感じないのでは?と思った。
ただ、正直言って最後まで読み進めても、内容というかテーマがあるような無いような・・・って感じた。
そういった意味では、本当に入門編、という感じで軽く読み進めていくのがおススメの読書方法かもしれない。
『弱者の戦略』 稲垣栄洋
ポイント
タイトルが弱者の戦略、とあるが、この弱者とは生物学的に捕食される側の弱い存在にフォーカスした本作品。
ってこういったことを書くと、弱者の戦略といえば、「いっぱい卵や赤ちゃんを産み、数で勝負する」程度だと考えていたが、「逃げる」こと、「隠れる」というのだって効果的な戦略である、と理解しました。
ってか、弱者でも生き延びていくためには、本当にやれることがたくさんある。
今とかも正直しんどい状況な人も多くいると思うが、そういった人にとっても、ある種目が覚めるというか横道にそれる解決策に目を向けるきっかけになると思えた。
ビジネス書と見比べても、読んだほうが何倍も実りある、おススメできる。ってか、最近のビジネス書は、ヒットしたものの焼き直しが多く、結局昔の名作を見ているほうが時間が有意義に感じるし・・・
って完全に横道にそれましたが、論説文と言いつつ、話自体も納得感があり、非常に面白く読み進められます。
文章も簡単な言葉で書かれてあるので、小学生でもいじめなど色々困ったときの助けになる可能性もあるし、一回は読んでみるのをおススメしますね
『面白くて眠れなくなる植物学』 稲垣栄洋
ポイント
なぜ?なに?図鑑的な文体で疑問や興味を引く内容がどんどんと紹介されており、読み物としても非常に面白い。
文章や内容としては小学生にはとっつきにくそうではあるが、文体が平易で分かりやすく書かれているので、学習漫画の難易度上昇版みたいな形で読みやすかった。
植物に関する雑学集ではあるけど、生物学の授業を優しく思い出させる内容で面白い。花びら占いをするにはこの花がいい!とか花びらの数には数学的な要素が隠されたんだよ!
こういった植物の豆知識って、なかなかに知らなかったり知る機会がなかったりするので、こういった本で、自分の教養アップ、と思って、たまにはじっくりと座って読みましょうね。
『「今、ここ」から考える社会学』 好井 裕明
ポイント
社会学についてカジュアルにレクチャーした、って感じのまとめ方ですね。
内容としてはかなりシンプルにまとめられており、タイトル通り、今、ここから勉強を始めるのにもってこいのテイストですね。
ここでは中学受験国語問題としてよく取り上げられる本を紹介していてる中ですが、そういった意味では、中学生や小学校高学年ぐらいがおススメの読者対象かもしれませんね。
しかし、作者が言わんと考えていることは大変奥深く考えさせられました。
著者は差別論等々でも著書を残し、私たちが差別する恐れのある存在であるという事を断言しています。
自分らしさの「らしさ」は何からくるのか、また政治的になってくるのは他者を理解しようとする事であるという指摘も学ぶことが多かったです。あとがきで社会学は批判する力を養うものという部分もなくてはならない物だと改めて考えさせられました。
『先生はえらい』 内田樹
ポイント
非常に論説文ながらに、工夫して読みやすく書き上げてくれています。
先生とか教育の難しい話かと思いきや、全然想像と違うことが書かれており、非常に小気味良く、一気に良い感じのスピードで読んだ。
私は「先生」という位置付けが大好きなのぜすんなり話が入ってきた。
あなたにとって超良い先生は誰かにとっては普通のおじさんやおばさんだったりする。とか話しかけてくる。
先生をえらくするのは生徒。学ぶ側、受け取る側がどの程度やる価値があることだと受け止められるか。なんとなく分からない先生をえらいと「誤解」することで、先生は「えらい先生」になるのだ…、と手を変え品を変え、シンプルで単純明快に説明される。
基本的には、人間同士のコミュニケーションで、学ぶ気になりさえすればどんな相手からも学ぶことができる!って言いたい感じなのだが、そんな難しいことを考えず、とにかく何かを学ぼうとする姿勢を大切に考えさせられる作品です。
『弱虫でいいんだよ』 辻信一
ポイント
ほんの少し小学生には難解じゃないでしょうか。
とはいえ、自分の人生として、謙虚な人類として、学生時分には目にしておきたい、読んでおいてほしいと素直に思える良い作品ですね。
強さと弱さは対極ではなく、本来切り離された役割だと考えると生きやすそう。
中学など環境が変わって、戸惑い迷った時の道しるべとして、強い意志を持ってくれるかもしれない作品。
内容としては、著者の好きな動物のナマケモノから、実は生存競争の中では強いのかもと納得。
サル化した人間社会、ゴリラのように勝ち負けが存在しない論理は見習うべきかも。
金や物の物差しで測るGDPでなく、GDHで人間の幸福度合いが考慮される、こういった基本的な人間の感情に寄り添う考え方が、これからの社会に必要なことなのではないだろうか?と、考えさせられる作品です。
『はじめての哲学的思考』 苫野一徳
ポイント
文章としては、ある意味使い古されたテーマのようにも感じますが、「人はなぜ生きるのか」のようなニセの問いを力強くご希望のある問いに置き換えが可能になることで、豊かに暮らせる考え方を紹介。
本書で解説されている「一般化のワナ」や「問い方のマジック」「事実から当為を直接導かない」などの哲学的思考のワナに気を付けつつ、欲望レベルに遡った対話や条件解明の思考、本質観取の考え方身に付けていきたいですね。
この本の中で強く感じたのは、先人の哲学者、思考者たちは、ぐるぐると考え続け、思考のリレーをしてきてくれたのだ。 という哲学の大前提を改めて、教えてくれました。哲学書ということだったが、非常に簡単で分かりやすく説明してくれており、本当に良作。この内容、平易な文書言うなら、中学受験に向けて勉強している、小学校高学年のハイクラスであれば、読んで内容を理解してくれそうな感じがしますね。
『データ分析の力 因果関係に迫る思考法』 伊藤公一朗
ポイント
データ分析、データサイエンティストという言葉がはやって5年近くたつが、その流れに沿って、描かれたような内容になっています。理論としては非常にシンプルで特にこの本がユニークなわけではないのですが、わかりやすい文章で書かれてあるとは思います。
ただ、正直言って、小学生、子供が読むにはかなり難しいかも。
かといって、実務でビッグデータ解析をしている人にとって、役立つ良いことが書かれてあるかというと、それほどでもない。
しいて言うと、部下が統計やビッグデータ解析を行っており、ある程度は上司としてそのジャンルも理解しておかないと、仕事の管理も指導もできない・・・
なんて嘆いている、素人の管理職が、ビッグデータの統計分析手法を理解するための文章としては、進められるかもしれませんね。
開智中学校が出題しているようですが、正直、ちょっとこれは意地悪な気もしますね。
まとめ
いかがでしたか?
論説文や説明文は、そもそも読みなれてないし、小学生が気晴らしとして読むのは難しいかもしれませんね。
とはいえ、ほとんどの私立中学校の国語の長文問題は、物語・小説から一問、論説文や説明文から一問、ってのがほとんどの学校の出題傾向です。
ニガテで苦手で・・・なんて言っていても始まらないので、どうしてもだめな子供は、少しずつろうそくの科学など理科系の文章から読み進めるようにすると、こういった独特の文章や論理展開に慣れていくかもしれませんね。
繰り返しになってしまいますが、ここまでで説明してきた内容を、簡単にまとめておきますね。
ポイント
- 中学入試の国語で論説文や説明文としてよく出題される作品や作者が分かる
- 子供を論説文・論理展開に慣らしを行うためのトレーニング用の本が分かる
論説文や説明文って、正直言って、文体や文節、主題、といったものの記載方法にさえ慣れてしまえば、小説文よりも絶対に点は稼ぎやすいです!
国語の大原則、答えは文章の中にある!
ってのが、そのまま使えるのが論説文の魅力でもあります。
子供が嫌がる可能性が高いとは思いますが、少しでもこういった本を置いて、手に取る機会を増やしてあげてほしいですね。