「日本の南の端と東の端の島が、どっちがどっちか分からなくなる」「領海と排他的経済水域のちがいを説明できない」
日本の領土と海は、中学受験の社会の地理で、日本の位置や国土の学習の最初に出てくる単元です。東西南北の端の島、領土・領海・排他的経済水域のちがい、領土をめぐる問題などが出題されます。時事問題としても取り上げられることが多いテーマです。
この記事では、塾なしで中学受験を目指すご家庭に向けて、日本の位置と広さ、端の島、領域と排他的経済水域、領土をめぐる問題を整理し、家での覚え方をまとめました。
日本の位置と広さ
日本は、ユーラシア大陸の東にある島国です。北海道・本州・四国・九州の4つの大きな島と、1万4千をこえる島々からなっています。
- 国土の面積:約38万km²
- 南北に長く、北と南で気候が大きくちがう
日本は、4つの大きな島と、たくさんの島々からなる、南北に長い島国です。
東西南北の端の島
| 方角 | 島 | 都道府県 |
|---|---|---|
| 北の端 | 択捉島 | 北海道 |
| 南の端 | 沖ノ鳥島 | 東京都 |
| 東の端 | 南鳥島 | 東京都 |
| 西の端 | 与那国島 | 沖縄県 |
南の端の「沖ノ鳥島」と東の端の「南鳥島」は、どちらも東京都です。「南」の字があるのが東の端なので注意します。
沖ノ鳥島と南鳥島は、どちらも東京都の小笠原村に属しています。
沖ノ鳥島の護岸工事
沖ノ鳥島は、満潮のときに海面の上に出ている部分がとても小さな島です。波にけずられて島が海にしずんでしまうと、まわりの広い排他的経済水域を失うおそれがあります。そのため、国が費用をかけて、コンクリートなどで島のまわりを守る護岸工事を行いました。
例題1:沖ノ鳥島で護岸工事が行われた理由を説明しましょう。
波で島がけずられてしずんでしまうと、島のまわりの排他的経済水域を失ってしまうおそれがあるからです。
領土・領海・領空と排他的経済水域

国の主権がおよぶ範囲を「領域」といい、領土・領海・領空からなります。
| 範囲 | 内容 |
|---|---|
| 領土 | その国の陸地 |
| 領海 | 海岸から12海里(約22km)までの海 |
| 領空 | 領土と領海の上空 |
| 排他的経済水域 | 海岸から200海里(約370km)までの、領海の外側の海 |
排他的経済水域では、沿岸の国が、魚などの水産資源や、海底の石油・天然ガス・鉱物などの資源を利用する権利をもっています。ただし、領海とちがい、ほかの国の船も自由に通ることができます。
領海は12海里、排他的経済水域は200海里。排他的経済水域では、資源を利用する権利をもちます。
日本は島国で、遠くはなれた島も多いため、排他的経済水域の広さは、国土の面積の10倍以上にもなります。
排他的経済水域が設けられたことで、外国の近くの海で漁をしていた日本の遠洋漁業は大きく減りました。くわしくは日本の水産業で解説しています。
領土をめぐる問題
日本には、領土をめぐる問題があります。
| 地域 | 都道府県 | 内容 |
|---|---|---|
| 北方領土(択捉島・国後島・色丹島・歯舞群島) | 北海道 | 日本固有の領土だが、ロシアが占拠している。日本は返還を求めている |
| 竹島 | 島根県 | 日本固有の領土だが、韓国が占拠している |
| 尖閣諸島 | 沖縄県 | 日本固有の領土で、日本が実効支配している。中国などが領有権を主張している |
北方領土は、1945年の太平洋戦争の終わりごろに、ソ連(現在のロシア)が占領しました。
北方領土は「択捉・国後・色丹・歯舞」の4つ。竹島は島根県、尖閣諸島は沖縄県です。
日本の標準時と位置
日本の時刻の基準は、兵庫県明石市を通る東経135度の経線(標準時子午線)です。日本は、おおよそ北緯20度〜46度、東経122度〜154度の範囲にあります。経度と時差の計算は、世界の国々と時差で解説しています。
海里とは
海の上のきょりを表すときには、「海里」という単位を使います。1海里は約1852mです。
- 領海の12海里:12×1852=22224m なので、約22km
- 排他的経済水域の200海里:200×1852=370400m なので、約370km
船や飛行機の速さを表す「ノット」は、1時間に1海里進む速さのことです。
例題2:排他的経済水域は、海岸から約何kmまでの範囲ですか。
200海里で、約370kmです。
1海里は約1852m。12海里は約22km、200海里は約370kmです。
よくあるまちがいと対策
- 南の端を南鳥島と答える:南の端は沖ノ鳥島、南鳥島は東の端
- 領海を200海里と答える:領海は12海里、200海里は排他的経済水域
- 排他的経済水域では、ほかの国の船は通れないと考える:船は自由に通れる。資源を利用する権利が沿岸の国にある
- 北方領土の4つの島の名前を書けない:漢字で書けるように練習する
家庭での覚え方のコツ
地図帳で端の島を探す
地図帳を開いて、択捉島・沖ノ鳥島・南鳥島・与那国島を親子で探してみましょう。日本が思っていたよりずっと広い範囲に広がっていることが分かります。
図をかいて範囲を覚える
海岸から、領海(12海里)、排他的経済水域(200海里)と、帯のように範囲を区切った図を自分でかいてみてください。数字と言葉が結びつきます。
ニュースで確かめる
領土や排他的経済水域に関するニュースは、時事問題として出題されることがあります。ニュースで地名が出てきたら、地図で場所を確かめる習慣をつけましょう。
日本の領土と海のよくある質問
何年生で学びますか?
小学校の社会では、5年生で日本の国土の位置や領土について学びます。中学受験向けの教材では、4〜5年生ごろに地理の最初の単元として学ぶことが多い内容です。
島の名前は漢字で書けるようにしたほうがいいですか?
はい、択捉島・国後島・色丹島・歯舞群島や、沖ノ鳥島・与那国島などは、漢字で書くことを求められることがあります。早いうちから漢字で練習しておきましょう。
都道府県の学習とどうつながりますか?
端の島がどの都道府県に属するかもよく問われます。都道府県の覚え方とあわせて確認しましょう。
練習問題にチャレンジ
問題1:日本の西の端の島はどこですか。
問題2:領海は、海岸から何海里までの海ですか。
問題3:排他的経済水域では、沿岸の国はどのような権利をもっていますか。
問題4:北方領土にふくまれる島を、1つ答えましょう。
答え
問題1:与那国島(沖縄県)です。
問題2:12海里です。
問題3:魚などの水産資源や、海底の資源を利用する権利です。
問題4:択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島のいずれかです。
練習プリント(無料)
この記事の内容をたしかめる「初級」の練習プリントです。問題1ページと、解答・要点まとめ1ページのA4のPDFです。印刷して使ってください。
まとめ:領土と海は「端の島」と「12海里・200海里」
日本は南北に長い島国で、北の端は択捉島、南の端は沖ノ鳥島、東の端は南鳥島、西の端は与那国島です。領海は12海里、排他的経済水域は200海里で、排他的経済水域では資源を利用する権利をもちます。領土をめぐる問題も、場所とセットで覚えましょう。