「晴れとくもりの決め方を聞かれて、うまく答えられなかった」「晴れの日の最高気温が、正午ではなく午後2時ごろになる理由が説明できない」
天気の変化は、中学受験の理科の地学分野で、よく出題される単元です。身近な内容ですが、「雲の量で天気を決める」「気温はどこではかるか」「天気はなぜ西から東へ変わるのか」など、正確な知識と理由が問われます。
この記事では、塾なしで中学受験を目指すご家庭に向けて、天気の決め方、1日の気温の変化、天気の移り変わり、雲の種類、台風を整理し、家での覚え方をまとめました。
天気の決め方:雲の量
天気は、空全体を10としたときの、雲がおおっている割合(雲量)で決めます。
| 雲量 | 天気 |
|---|---|
| 0〜1 | 快晴 |
| 2〜8 | 晴れ |
| 9〜10 | くもり |
雨や雪が降っているときは、雲の量に関係なく、雨・雪になります。
雲量0〜1は快晴、2〜8は晴れ、9〜10はくもり。「雲が少しある」くらいでは、くもりになりません。
雲量が8でも晴れ、というのは、子どもの感覚とずれていることが多いポイントです。空の大部分が雲でも、少しでも青空が見えていれば「晴れ」になることがある、と覚えておきましょう。
1日の気温の変化
気温のはかり方
気温は、次のような条件ではかります。
- 地面から1.2〜1.5mくらいの高さ
- 風通しのよい日かげ
- 温度計に直接日光が当たらないようにする
学校などにある百葉箱は、この条件で気温をはかるための箱です。日光を反射するように白くぬられ、風が通るようによろい戸になっています。とびらは、開けたときに日光が入らないように北向きについています。
晴れの日とくもりの日

晴れの日は、気温の変化が大きくなります。日の出前ごろに最も低く、午後2時ごろに最も高くなります。
くもりや雨の日は、雲が日光をさえぎるので、昼の気温が上がりにくく、1日の気温の変化が小さくなります。
最高気温が正午より遅れる理由
太陽が最も高くなるのは正午ごろですが、最高気温は午後2時ごろになります。これは、太陽の光がまず地面をあたため、あたためられた地面が空気をあたためるからです。地面の温度が最も高くなるのは午後1時ごろ、気温が最も高くなるのは午後2時ごろ、と少しずつ遅れます。
太陽→地面→空気の順にあたたまるので、最高気温は正午より遅れて午後2時ごろになります。
天気は西から東へ変わる
日本付近の上空には、西から東へ向かって強い風(偏西風)がふいています。そのため、雲も西から東へ動き、天気も西から東へ変わっていくことが多くなります。
「夕焼けの次の日は晴れ」という言い伝えがあるのは、夕焼けが見えるということは西の空が晴れていて、その晴れの天気が次の日に東へ移ってくることが多いからです。
天気予報の雲の画像(気象衛星の画像)を何日か続けて見ると、雲のかたまりが西から東へ動いていくようすが確かめられます。
雲の種類
雲には、いろいろな種類があります。入試でよく出るのは、次の2つです。
- 積乱雲(入道雲):たてに大きく発達する雲。短い時間に強い雨を降らせ、かみなりをともなうことが多い
- 乱層雲(あま雲):空一面に広がる暗い雲。おだやかな雨を長い時間降らせる
雲は、空気が上にのぼって冷やされ、ふくまれていた水蒸気が小さな水や氷のつぶになってできます。
台風
台風は、日本の南の暖かい海の上で発生した、熱帯低気圧が発達したものです。
- 中心に向かって、反時計回りにうずをまくように風がふきこむ
- 中心付近には、雲が少なく風の弱い「台風の目」がある
- 夏から秋にかけて日本に近づくことが多く、はじめは北西へ進み、日本付近で向きを変えて北東へ進むことが多い
- 大雨や強風、高潮などの災害をもたらすことがある
台風の進む方向の右側では、台風自身の風と、台風を動かす風の向きが重なるので、風が特に強くなる、という点もよく問われます。
季節ごとの天気の特ちょう
日本の天気は、季節によって特ちょうがあります。入試では、季節と天気の組み合わせもよく問われます。
- 春と秋:高気圧と低気圧が西から東へ交互に通りすぎるので、晴れの日と雨の日が数日ごとにくり返される
- 梅雨(6月ごろ〜7月ごろ):梅雨前線が日本付近にとどまり、雨やくもりの日が続く
- 夏:太平洋側から張り出す高気圧におおわれ、晴れて暑い日が多い
- 冬:大陸からの北西の季節風がふき、日本海側では雪、太平洋側では晴れて乾燥した日が多い
冬の天気は、社会の「日本の気候」で学ぶ内容と同じです。理科と社会で同じことを学ぶので、両方の教科をつなげて覚えると効率的です。
よくあるまちがいと対策
- 雲が多ければくもりと考える:雲量9〜10がくもり、8までは晴れ
- 最高気温を正午と答える:太陽→地面→空気の順にあたたまるので午後2時ごろ
- 百葉箱のとびらの向きを南と答える:日光が入らないように北向き
- 積乱雲と乱層雲の雨の降り方を逆にする:積乱雲は短時間に強い雨、乱層雲は長時間おだやかな雨
家庭での覚え方のコツ
毎日の空を観察する
朝、家を出るときに空を見て、「雲の量はいくつくらい?今日の天気は?」と親子で話してみてください。雲量で天気を決める練習を続けると、自然に身につきます。
天気予報を一緒に見る
テレビやインターネットの天気予報で、雲の画像の動きや、台風の進路予想を一緒に見ましょう。教科書で学んだ「西から東へ」「台風の進み方」が、実際のニュースと結びつきます。
気温をはかってグラフにする
夏休みなどに、晴れの日とくもりの日の気温を、1時間ごとにはかってグラフにしてみるのもおすすめです。自分でかいたグラフは、教科書の図よりずっと記憶に残ります。
天気の変化のよくある質問
天気は何年生で学びますか?
小学校の理科では、4年生で天気と1日の気温の変化、5年生で雲と天気の変化・台風を学びます。中学受験向けの教材では、4〜5年生ごろに学ぶことが多い単元です。
湿度や前線も出題されますか?
学校によっては、湿度の計算や、前線(寒冷前線・温暖前線)が出ることもあります。これらは中学で学ぶ内容に近いので、まずはこの記事の基本を確実にしてから、参考書で応用に進みましょう。
季節ごとの天気も覚える必要がありますか?
はい、春と秋の移り変わる天気、梅雨、夏の暑さ、冬の季節風と日本海側の雪など、季節ごとの天気の特ちょうも出題されます。社会の「日本の気候」の内容とも重なるので、あわせて整理しておくと効率的です。
天気の変化の家での進め方
- 雲量と天気の決め方
- 気温のはかり方と百葉箱
- 晴れの日・くもりの日の気温の変化
- 天気が西から東へ変わる理由
- 雲の種類と台風
練習問題にチャレンジ
問題1:空全体の雲の量が7のとき、天気は何ですか。
問題2:晴れの日に気温が最も高くなるのは、何時ごろですか。また、その理由は何ですか。
問題3:百葉箱のとびらが北向きについているのはなぜですか。
問題4:短い時間に強い雨を降らせ、かみなりをともなうことが多い雲は何ですか。
答え
問題1:晴れです。雲量2〜8は晴れです。
問題2:午後2時ごろです。太陽の光がまず地面をあたため、地面が空気をあたためるので、正午より遅れて最高気温になります。
問題3:とびらを開けたときに、中の温度計に日光が当たらないようにするためです。
問題4:積乱雲(入道雲)です。
練習プリント(無料)
この記事の内容をたしかめる「初級」の練習プリントです。問題1ページと、解答・要点まとめ1ページのA4のPDFです。印刷して使ってください。
まとめ:天気は「雲・気温・移り変わり」で整理する
天気の変化は、雲の量で天気を決めること、気温は太陽→地面→空気の順にあたたまること、天気は西から東へ変わること、の3つが基本です。雲の種類と台風の特ちょうも、理由とセットで覚えましょう。
日本の気候区分は日本の気候と雨温図の見分け方、天体の分野は月の満ち欠けと見える時刻・方角で解説しています。動画で学びたいときは塾無し中学受験の無料YouTubeチャンネルおすすめランキングも参考にしてください。