塾なし中学受験の家庭向け勉強法:人体を教えます!消化・呼吸・血液の流れの覚え方

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「消化液の名前とはたらきが、なかなか覚えられない」「肺静脈に流れる血液が、動脈血なのか静脈血なのか混乱する」

人体は、中学受験の理科の生物分野で、植物と並んでよく出題される単元です。消化、呼吸、血液の流れ、排出など、覚える内容が多いうえに、「肺動脈には静脈血が流れる」のように、名前から想像すると逆になるポイントがあり、つまずきやすい単元でもあります。

この記事では、塾なしで中学受験を目指すご家庭に向けて、消化と吸収、呼吸、心臓と血液の流れ、じん臓と肝臓のはたらきを整理し、家での覚え方をまとめました。

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目次

消化と吸収

食べ物にふくまれる養分を、体に取り入れやすい形に変えることを消化といいます。食べ物は、口→食道→胃→小腸→大腸→こう門と進みます。この通り道を消化管といいます。

主な消化液とはたらき

消化液出すところはたらき
だ液だ液せん(口)でんぷんを分解する
胃液胃たんぱく質を分解する
胆汁肝臓でつくられ、胆のうにたくわえられるしぼうの消化を助ける(消化こうそはふくまない)
すい液すい臓でんぷん・たんぱく質・しぼうを分解する

消化された養分は、主に小腸で吸収されます。小腸のかべには、柔毛という小さなとっきがたくさんあり、養分にふれる面積を大きくして、効率よく吸収しています。大腸では、主に水分が吸収されます。

消化液は「だ液=でんぷん、胃液=たんぱく質、すい液=全部、胆汁=しぼうを助ける」。

だ液のはたらきを調べる実験

でんぷんの液に、だ液を入れたものと、水を入れたものを用意し、体温くらい(約40℃)の湯であたためます。しばらくしてヨウ素液を入れると、水を入れたほうは青むらさき色になり、だ液を入れたほうは色が変わりません。だ液によって、でんぷんが別のものに変わったことが分かります。

体温くらいの温度にするのは、だ液がもっともよくはたらく温度だからです。冷やしたり、高い温度にしたりすると、はたらきが弱くなります。

呼吸

呼吸は、酸素を取り入れて、二酸化炭素を出すはたらきです。鼻や口から吸った空気は、気管を通って肺に入ります。

肺の中では、気管が細かく枝分かれし、その先に肺胞という小さなふくろがたくさんついています。肺胞のまわりには毛細血管があり、ここで血液に酸素が取りこまれ、血液中の二酸化炭素が出されます。肺胞がたくさんあることで、空気にふれる面積が大きくなり、効率よく気体を交かんできます。

吸う空気と、はく息を比べると、はく息では酸素が減り、二酸化炭素が増えています。ただし、はく息にも酸素は残っています。

心臓と血液の流れ

血液の流れの図。心臓から肺動脈で肺へ、肺静脈で心臓へもどる肺循環と、心臓から大動脈で全身へ、大静脈で心臓へもどる体循環。肺静脈と大動脈には酸素の多い動脈血、肺動脈と大静脈には二酸化炭素の多い静脈血が流れる

心臓は、血液を全身に送り出すポンプのはたらきをしています。ヒトの心臓は、右心房・右心室・左心房・左心室の4つの部屋に分かれています。

血液の流れには、2つの道すじがあります。

  • 肺循環:心臓→肺動脈→肺→肺静脈→心臓
  • 体循環:心臓→大動脈→全身→大静脈→心臓

動脈と静脈、動脈血と静脈血

ここが、人体でいちばんまちがえやすいポイントです。

  • 動脈:心臓から出ていく血液が流れる血管
  • 静脈:心臓にもどってくる血液が流れる血管
  • 動脈血:酸素を多くふくむ血液
  • 静脈血:二酸化炭素を多くふくむ血液

血管の名前は「心臓から出るか、もどるか」で決まり、血液の名前は「酸素が多いか、少ないか」で決まります。そのため、肺動脈には静脈血が、肺静脈には動脈血が流れます。

肺動脈には静脈血、肺静脈には動脈血。血管の名前と血液の名前は、決まり方がちがいます。

血液の成分

  • 赤血球:酸素を運ぶ
  • 白血球:体に入った細菌などをとらえる
  • 血小板:出血したとき、血を固める
  • 血しょう:養分や二酸化炭素、不要なものをとかして運ぶ液体

じん臓と肝臓

  • じん臓:血液中の不要なものをこし取って、尿をつくる。尿はぼうこうにためられて、体の外に出される
  • 肝臓:小腸で吸収した養分の一部をたくわえる。胆汁をつくる。体に有害なものを害の少ないものに変える

そのため、小腸から肝臓に向かう血管(門脈)には養分が最も多い血液が、じん臓から出ていく血管には不要なものが最も少ない血液が流れています。こうした「最も○○が多い血液が流れる血管はどこか」という問題もよく出ます。

骨と筋肉

人の体には、大人で200個ほどの骨があり、体を支えたり、脳や心臓、肺などの大切な部分を守ったりしています。骨と骨のつなぎ目で、曲がるところを関節といいます。

体を動かすときは、骨についている筋肉が縮んだりゆるんだりします。うでを曲げるときは、うでの内側の筋肉が縮み、外側の筋肉がゆるみます。うでをのばすときは、その逆になります。

筋肉は、骨にけんというじょうぶなすじでついていて、関節をまたいで2つの骨にくっついています。そのため、筋肉が縮むと、関節のところで骨が動きます。自分のうでを曲げのばししながら、もう一方の手で筋肉をさわってみると、かたくなったりやわらかくなったりするのが分かります。

よくあるまちがいと対策

  • 胆汁に消化こうそがあると思う:胆汁は、しぼうの消化を助けるが、消化こうそはふくまない
  • 肺動脈と肺静脈の血液を逆にする:「血管は心臓から出るか、血液は酸素が多いか」と分けて考える
  • 吸収の場所を胃とまちがえる:養分は主に小腸、水分は大腸
  • じん臓と肝臓のはたらきを取りちがえる:「じん臓=尿、肝臓=たくわえる・胆汁・解毒」

家庭での覚え方のコツ

自分の体でたしかめる

手首や首に指を当てて、脈拍を数えてみましょう。運動のあとに数えると、脈拍が速くなっていることが分かります。「体を動かすと、筋肉がたくさんの酸素を必要とするので、心臓が速く血液を送り出す」と説明すると、心臓のはたらきが実感できます。

図を何も見ずにかく

血液の流れの図を、何も見ずにかけるか試してみましょう。心臓・肺・全身の3つの箱と、4本の血管、血液の種類を書きこめれば、血液の流れはほぼ完璧です。

食事のときに話題にする

「ごはんのでんぷんは、口の中のだ液で分解され始めるんだよ」「お肉のたんぱく質は胃で分解されるね」など、食事のときに話題にすると、消化液のはたらきが覚えやすくなります。

人体のよくある質問

人体は何年生で学びますか?

小学校の理科では、4年生で骨と筋肉、6年生で呼吸・消化・血液の流れなどを学びます。中学受験向けの教材では、5〜6年生ごろに学ぶことが多い単元です。

心臓の4つの部屋の名前も覚える必要がありますか?

はい、入試では、心臓の断面図を見て、部屋や血管の名前を答える問題が出ることがあります。全身から血液がもどる右心房、肺へ送り出す右心室、肺から血液がもどる左心房、全身へ送り出す左心室、と流れの順番で覚えましょう。左心室は全身に血液を送るので、かべがいちばん厚くなっています。

魚やほかの動物とのちがいも出ますか?

出ることがあります。たとえば、魚はえらで呼吸し、心臓は1心房1心室です。ヒトと比べる問題もあるので、余裕があれば参考書で確認しておきましょう。

人体の家での進め方

  1. 消化管の順番と消化液のはたらき
  2. 小腸での吸収と、だ液の実験
  3. 呼吸と肺のつくり
  4. 心臓と血液の流れ、動脈血と静脈血
  5. 血液の成分、じん臓と肝臓

練習問題にチャレンジ

問題1:でんぷん・たんぱく質・しぼうのすべてを分解する消化液は何ですか。

問題2:肺静脈に流れているのは、動脈血と静脈血のどちらですか。

問題3:血液中の不要なものをこし取って、尿をつくる臓器は何ですか。

問題4:酸素を運ぶ血液の成分は何ですか。

答え

問題1:すい液です。

問題2:動脈血です。肺で酸素を取りこんだ血液が、心臓にもどる血管だからです。

問題3:じん臓です。

問題4:赤血球です。

練習プリント(無料)

この記事の内容をたしかめる「初級」の練習プリントです。問題1ページと、解答・要点まとめ1ページのA4のPDFです。印刷して使ってください。

まとめ:人体は「流れ」と「はたらき」で覚える

人体は、食べ物の流れ(消化と吸収)、空気の流れ(呼吸)、血液の流れ(肺循環と体循環)の3つの流れと、それぞれの臓器のはたらきで整理すると覚えやすくなります。特に、血管の名前と血液の名前の決まり方のちがいは、図をかいて確実にしておきましょう。

植物のはたらきは光合成・呼吸・蒸散の実験と覚え方、気体の性質はものの燃え方と燃える3つの条件で解説しています。楽しく学べる本は小学生の中学受験におすすめの学習漫画ランキングも参考にしてください。

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この記事を書いた人

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