塾なし中学受験の家庭向け勉強法:水の三態を教えます!氷・水・水蒸気の変化と温度グラフ、あたたまり方

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「氷がとけている間、温度が上がらないのはなぜ?と聞かれて答えられなかった」「湯気と水蒸気のちがいを、子どもがよく分かっていない」

水の三態(氷・水・水蒸気)は、中学受験の理科で、もののすがたの変化として出題される単元です。加熱したときの温度変化のグラフ、体積の変化、湯気と水蒸気のちがいなど、身近な現象を正しく説明できるかが問われます。

この記事では、塾なしで中学受験を目指すご家庭に向けて、水の3つのすがたと変化、温度変化のグラフ、体積の変化、もののあたたまり方を整理し、家での覚え方をまとめました。

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目次

水の3つのすがた

水は、温度によって、3つのすがたに変わります。

  • 固体:氷。形が決まっている
  • 液体:水。形は入れ物に合わせて変わるが、体積は変わらない
  • 気体:水蒸気。目に見えない。広がって、決まった形や体積がない

水(液体)を冷やすと0℃でこおって氷になり、氷をあたためると0℃でとけて水になります。水を熱すると、100℃でふっとうして、さかんに水蒸気になります(ふつうの気圧のとき)。

水は0℃でこおる・とける、100℃でふっとうする。この2つの温度が基本です。

じょう発とふっとう

水は、100℃にならなくても、水面から少しずつ水蒸気になって空気中に出ていきます。これを「じょう発」といいます。洗たく物がかわくのは、じょう発のためです。

100℃で、水の中からもさかんに水蒸気が出てくることを「ふっとう」といいます。ふっとうしているときに水の中から出てくる大きなあわは、水蒸気です。

加熱したときの温度変化のグラフ

氷を加熱したときの温度の変化のグラフ。マイナス20度の氷を加熱すると0度まで上がり、氷がとけている間は0度のまま。とけ終わると水の温度が100度まで上がり、ふっとうしている間は100度のまま

-20℃の氷を、一定の強さで加熱し続けると、温度は次のように変わります。

  1. 氷の温度が0℃まで上がる
  2. 氷がとけている間は、0℃のまま変わらない(氷と水がまざっている)
  3. 全部とけて水になると、温度が100℃まで上がる
  4. ふっとうしている間は、100℃のまま変わらない(水と水蒸気)

とけている間やふっとうしている間に温度が変わらないのは、加えた熱が、温度を上げるためではなく、すがたを変えるために使われているからです。

氷がとけている間は0℃、ふっとうしている間は100℃のまま。熱はすがたを変えるのに使われます。

体積の変化

水は、すがたが変わると、体積も変わります。

  • 水が氷になると、体積は約1.1倍に増える
  • 水が水蒸気になると、体積は約1700倍に増える

多くの物質は、液体から固体になると体積が小さくなりますが、水は氷になると体積が大きくなる、めずらしい物質です。そのため、氷は水にうきます。冬に水道管が破れることがあるのは、中の水がこおって体積が増えるからです。

例題1:水100cm³をこおらせると、氷の体積はおよそ何cm³になりますか。

約1.1倍になるので、およそ110cm³です。なお、重さは変わらず、すがたが変わっても水の重さは同じです。

湯気と水蒸気のちがい

やかんで水をふっとうさせると、口から白い湯気が出ます。でも、口のすぐ近くは、すき間のように何も見えません。

  • 口のすぐ近く:水蒸気(気体)。目に見えない
  • 白く見える部分(湯気):水蒸気が空気で冷やされて、小さな水のつぶ(液体)になったもの
  • さらに離れると見えなくなる:水のつぶが、またじょう発して水蒸気になったため

湯気は「液体(小さな水のつぶ)」、水蒸気は「目に見えない気体」。

冷たいコップのまわりに水てきがつくのも、空気中の水蒸気が冷やされて水になったものです。

もののあたたまり方

ものをあたためるときの熱の伝わり方には、3つあります。

  • 伝導:金属など、熱した部分から順に熱が伝わる
  • 対流:水や空気など、あたためられた部分が上に動き、全体が動きながらあたたまる
  • 放射:太陽やストーブの熱のように、はなれたところに直接熱が伝わる

金属の板の一部を熱すると、熱したところから円を広げるように熱が伝わります。水を入れたビーカーの底を熱すると、あたためられた水が上に動き、上のほうから先にあたたまります。

部屋のエアコンで、だんぼうは下向きに、れいぼうは上向きに風を出すとよいといわれるのも、あたたかい空気が上に、冷たい空気が下に動く対流の性質を利用しています。

応用:熱の量と、お湯をまぜたときの温度

1gの水の温度を1℃上げるのに必要な熱の量を、1カロリーといいます。

例題2:100gの水の温度を、20℃から30℃に上げるのに必要な熱の量は何カロリーですか。

100gの水を10℃上げるので、100×10=1000カロリーです。

例題3:40℃の水100gと、10℃の水200gをまぜると、何℃になりますか。ただし、熱は外に逃げないものとします。

あたたかい水が出した熱と、冷たい水が受け取った熱は等しくなります。まぜたあとの温度は、「水の重さ×温度」の合計を、全体の重さでわって求められます。

(100×40+200×10)÷300=6000÷300=20℃です。

これは、算数の平均算や食塩水のてんびん図と同じ考え方です。てんびん図で考えると、重さの比100:200=1:2の逆比2:1で、40℃と10℃の差の30℃を分けて、10+10=20℃とも求められます。

よくあるまちがいと対策

  • 湯気を気体と答える:湯気は小さな水のつぶ(液体)
  • 氷がとけている間も温度が上がると考える:とけている間は0℃のまま
  • 水が氷になると体積が減ると考える:水は氷になると体積が増える
  • 水のあたたまり方を伝導と答える:水や空気は対流であたたまる

家庭での覚え方のコツ

やかんの湯気を観察する

やかんでお湯をわかすときに、口のすぐ近くと、少しはなれたところを観察してみましょう(やけどに注意して、大人がいっしょに)。透明な部分と白い湯気の部分のちがいが、自分の目で確かめられます。

氷をとかして温度をはかる

コップに氷と少しの水を入れて、温度計で温度をはかってみてください。氷が残っている間は、ほぼ0℃のままです。グラフの平らな部分の意味が、実感できます。

ペットボトルで体積の変化を見る

水を入れたペットボトル(少しすき間を残して)をこおらせると、ふくらんでいることが分かります。水が氷になると体積が増えることを、身近なもので確かめられます。

水の三態のよくある質問

何年生で学びますか?

小学校の理科では、4年生で水のすがたの変化や、もののあたたまり方を学びます。中学受験向けの教材では、4〜5年生ごろに学び、6年生でグラフや熱量の計算などの応用問題に取り組みます。

熱量の計算も出ますか?

学校によっては、「1gの水の温度を1℃上げる熱の量」を使った計算問題が出ます。まずはこの記事の基本を確実にしてから、参考書で計算問題に進みましょう。

水以外の物質の変化も出ますか?

はい、ろうなどの物質が、固体から液体になると体積が増える(固体はしずむ)ことと、水との比較がよく出ます。「水は例外」という点を押さえておきましょう。

水の三態の家での進め方

  1. 固体・液体・気体と、0℃・100℃
  2. じょう発とふっとう
  3. 加熱したときの温度変化のグラフ
  4. 体積の変化(例題1)、湯気と水蒸気
  5. もののあたたまり方

練習問題にチャレンジ

問題1:氷を加熱していくと、とけている間の温度はどうなりますか。

問題2:やかんの口から出る白い湯気は、固体・液体・気体のどれですか。

問題3:水が氷になると、体積はどうなりますか。

問題4:ビーカーに入れた水の底を熱すると、水はどのようにあたたまりますか。

答え

問題1:0℃のまま変わりません。

問題2:液体です。水蒸気が冷やされてできた、小さな水のつぶです。

問題3:約1.1倍に増えます。

問題4:あたためられた水が上に動き、上のほうから全体があたたまります(対流)。

練習プリント(無料)

この記事の内容をたしかめる「初級」の練習プリントです。問題1ページと、解答・要点まとめ1ページのA4のPDFです。印刷して使ってください。

まとめ:水の三態は「温度」と「すがた」をセットで

水は、0℃でこおる・とける、100℃でふっとうし、すがたを変えている間は温度が変わりません。水が氷になると体積が増え、湯気は液体、水蒸気は目に見えない気体です。身近な現象と結びつけて、理由まで説明できるようにしましょう。

化学分野のほかの単元はものの燃え方と燃える3つの条件や水溶液の酸性・アルカリ性の見分け方、天気と水蒸気の関係は天気の変化の覚え方で解説しています。

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