塾なし中学受験の家庭向け勉強法:水溶液を教えます!酸性・アルカリ性の見分け方と覚え方

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「水溶液は覚えることが多すぎて、どこから手をつければいいか分からない」「リトマス紙とBTB液の色が、毎回ごちゃごちゃになる」

理科の水溶液は、中学受験でよく出る単元の一つです。知識を問う問題から、実験の結果を読み取る問題、中和の計算問題まで、はば広く出題されます。覚えることが多いので、丸暗記で乗り切ろうとすると、すぐに混乱してしまいます。

でも、水溶液の知識は、いくつかの「見分けるための観点」で整理すると、ぐっと覚えやすくなります。この記事では、塾なしで中学受験を目指すご家庭に向けて、水溶液の基本、酸性・中性・アルカリ性と指示薬、代表的な水溶液の見分け方、金属との反応、中和、もののとけ方までをまとめました。

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目次

水溶液とは?3つの条件

水に物がとけた液を「水溶液」といいます。水溶液には、次の3つの特ちょうがあります。

  • すき通っている(色がついていてもよい)
  • どこも同じこさになっている
  • 時間がたっても、とけた物が下にしずんでこない

「すき通っている」と「色がない」は別のことです。たとえば、色がついていても、すき通っていれば水溶液です。反対に、牛乳や泥水のようににごっている液は、水溶液ではありません。

水溶液の重さは、「水の重さ+とけた物の重さ」です。物が水にとけて見えなくなっても、重さはなくなりません。この性質は、算数の食塩水の問題でも使います。

水溶液は「すき通っている」こと。色があるかどうかは関係ありません。

何がとけているか:固体・液体・気体

水溶液にとけている物は、固体・液体・気体の3種類に分けられます。

  • 固体がとけている:食塩水、砂糖水、ホウ酸水、石灰水、水酸化ナトリウム水溶液
  • 液体がとけている:アルコール水、酢(酢酸)
  • 気体がとけている:塩酸(塩化水素)、炭酸水(二酸化炭素)、アンモニア水(アンモニア)

この分け方は、「水を蒸発させたら何が残るか」という問題に直結します。固体がとけている水溶液は、水を蒸発させると固体が残ります。液体や気体がとけている水溶液は、水を蒸発させると、とけていた物も一緒に出ていくので、何も残りません。

たとえば、食塩水を蒸発させると白い食塩が残りますが、塩酸や炭酸水を蒸発させても何も残りません。なお、砂糖水を強く熱し続けると、残った砂糖がこげて黒くなります。

酸性・中性・アルカリ性と指示薬

水溶液は、酸性・中性・アルカリ性の3つの性質に分けられます。どの性質かを調べるのに使うのが「指示薬」です。

指示薬の色の変わり方の表。リトマス紙、BTB液、フェノールフタレイン液が、酸性・中性・アルカリ性でそれぞれ何色になるか

リトマス紙

  • 酸性:青色のリトマス紙が赤色に変わる
  • 中性:どちらの色も変わらない
  • アルカリ性:赤色のリトマス紙が青色に変わる

「酸性は赤」「アルカリ性は青」と、変わったあとの色で覚えるのがコツです。

BTB液

  • 酸性:黄色
  • 中性:緑色
  • アルカリ性:青色

信号の色(黄・緑・青)の順番に、酸性→中性→アルカリ性と並ぶと覚えておくと、思い出しやすくなります。

フェノールフタレイン液

  • 酸性・中性:無色のまま
  • アルカリ性:赤色(赤むらさき色)

フェノールフタレイン液は、アルカリ性のときだけ色が変わります。「アルカリ性かどうか」を調べるときに使う指示薬です。

リトマス紙は「変わったあとの色」、BTB液は「黄・緑・青」、フェノールフタレイン液は「アルカリ性だけ赤」と覚えます。

代表的な水溶液の一覧

中学受験でよく出る水溶液を、表にまとめました。

水溶液性質とけている物蒸発させるとにおい
塩酸酸性気体(塩化水素)何も残らない鼻をさすにおい
炭酸水酸性気体(二酸化炭素)何も残らないなし
ホウ酸水酸性固体(ホウ酸)白い固体が残るなし
食塩水中性固体(食塩)白い固体が残るなし
砂糖水中性固体(砂糖)固体が残る(強く熱するとこげる)なし
アルコール水中性液体(アルコール)何も残らないにおいがある
石灰水アルカリ性固体(水酸化カルシウム)白い固体が残るなし
水酸化ナトリウム水溶液アルカリ性固体(水酸化ナトリウム)白い固体が残るなし
アンモニア水アルカリ性気体(アンモニア)何も残らない鼻をさすにおい

この表を丸ごと覚えるのは大変です。おすすめは、「性質」「とけている物」「蒸発させると」の3列を、1列ずつ覚えることです。たとえば、まず「酸性は塩酸・炭酸水・ホウ酸水」「アルカリ性は石灰水・水酸化ナトリウム水溶液・アンモニア水」と、性質だけをグループで覚えます。

見分け方の問題の考え方

中学受験では、「A〜Fの水溶液が何かを、実験の結果から答える」問題がよく出ます。この問題は、表の観点を順番に使って、候補をしぼっていくのがコツです。

  1. においがあるか → 塩酸・アンモニア水(・アルコール水)をしぼる
  2. 蒸発させて何か残るか → 固体がとけているか、気体・液体か
  3. リトマス紙やBTB液の色 → 酸性・中性・アルカリ性
  4. 石灰水を加える、金属を入れるなど → 最後の決め手

たとえば、「においがなく、蒸発させると何も残らず、青色リトマス紙を赤色に変える」水溶液は、炭酸水です。においがない時点で塩酸とアンモニア水が外れ、何も残らないので気体(または液体)がとけていて、酸性なので炭酸水に決まります。

見分け方の問題は「におい→蒸発→指示薬→決め手の実験」の順にしぼっていきます。

金属とのはんのう

塩酸や水酸化ナトリウム水溶液は、金属をとかすことがあります。

  • 塩酸:鉄、アルミニウム、亜鉛、マグネシウムなどをとかし、水素が発生する。銅はとかさない
  • 水酸化ナトリウム水溶液:アルミニウムをとかし、水素が発生する。鉄や銅はとかさない

アルミニウムは、塩酸にも水酸化ナトリウム水溶液にもとけます。ここはよく問われるポイントです。

また、金属がとけた液を蒸発させると、もとの金属とはちがう物が残ります。たとえば、鉄を塩酸にとかした液を蒸発させて残った物は、もとの鉄とは性質がちがいます。

石灰水と二酸化炭素

石灰水に二酸化炭素を通すと、白くにごります。この性質は、「発生した気体が二酸化炭素かどうか」を調べるときに使います。塩酸に石灰石(貝がらや卵のからなど)を入れると二酸化炭素が発生する、という実験とあわせて出題されることが多いです。

中和:酸性とアルカリ性を混ぜる

酸性の水溶液とアルカリ性の水溶液を混ぜると、たがいの性質を打ち消し合います。これを「中和」といいます。

たとえば、塩酸と水酸化ナトリウム水溶液を混ぜると、食塩と水ができます。ちょうど中性になったときに水を蒸発させると、食塩だけが残ります。

中学受験では、BTB液の色の変化と組み合わせた問題や、「塩酸○cm³と水酸化ナトリウム水溶液△cm³がちょうど中和する」という比を使った計算問題がよく出ます。計算問題では、「ちょうど中和する量の比」を見つけて、比例の考え方で解きます。算数の比を学んでいると、理解がぐっと速くなります。

もののとけ方:とける量と温度

水にとける物の量には、限りがあります。決まった量の水に、物がとけるだけとけた水溶液を「ほう和水溶液」といいます。

  • 多くの固体は、水の温度が高いほど多くとける
  • ミョウバンやホウ酸は、温度によってとける量が大きく変わる
  • 食塩は、温度が変わってもとける量はあまり変わらない
  • 気体は、水の温度が高いほどとけにくくなる

温度によってとける量が大きく変わる物は、高い温度でとかしたあと冷やすと、とけきれなくなった分が固体(結晶)として出てきます。

例題:ある物質は、水100gに、40℃で24g、20℃で11gまでとけるとします(問題の設定)。40℃の水200gにこの物質をとけるだけとかし、20℃まで冷やすと、何gの固体が出てきますか。

水100gあたり、24-11=13gが出てきます。水は200gなので、13×2=26gです。

このタイプの計算は、「水100gあたりで考えてから、何倍かする」のがコツです。算数の割合や比の考え方が、そのまま使えます。

家庭での教え方のコツ

台所で安全な実験をする

食塩や砂糖を水にとかして、とけたあと重さが変わらないことを、キッチンスケールで確かめてみましょう。紫キャベツの煮汁に、酢や重そう水を入れて色の変化を見る実験も、家庭で手軽にできます。体験した知識は、表で覚えた知識より長く残ります。塩酸やアンモニア水など危険な薬品は家庭では使わず、教科書や図鑑の写真で確認してください。

観点ごとに覚える

表を横に読んで1つずつ覚えるより、「酸性のグループ」「気体がとけているグループ」のように、観点ごとにたてに覚えると、見分け方の問題に強くなります。

一問一答と表の行き来

覚えたかどうかは、一問一答で確認するのが手軽です。「BTB液がアルカリ性で何色?」「蒸発させて何も残らない酸性の水溶液は?」のように、親が問題を出してあげてください。答えにつまったら表にもどる、を繰り返すと、知識が整理されていきます。

水溶液は何年生で?家での進め方

水溶液の性質は、小学校の授業では6年生で、もののとけ方は5年生で学びます。中学受験向けの教材では、学校より早めに学ぶことが多い単元です。

塾なしで進める場合は、次の順番がおすすめです。

  1. 水溶液の条件と、固体・液体・気体の分け方
  2. 指示薬と、酸性・中性・アルカリ性
  3. 代表的な水溶液の一覧を、観点ごとに覚える
  4. 見分け方の問題、金属とのはんのう
  5. 中和、もののとけ方の計算

1〜3を2週間ほどかけて覚え、そのあと4と5の問題演習に進むと、無理なく身につきます。

練習プリント(無料)

この記事の内容をたしかめる「初級」の練習プリントです。問題1ページと、解答・要点まとめ1ページのA4のPDFです。印刷して使ってください。

まとめ:水溶液は「観点」で整理すれば覚えられる

水溶液は覚えることが多い単元ですが、「何がとけているか」「性質」「蒸発させると何が残るか」「におい」「金属とのはんのう」という観点で整理すれば、ばらばらの知識がつながります。指示薬の色は、リトマス紙・BTB液・フェノールフタレイン液を表で並べて覚えましょう。

中和やとけ方の計算は、算数の比や割合の考え方がそのまま使えます。算数の食塩水の濃度の解き方や比の解き方もあわせて読んでみてください。理科の知識を楽しく身につけたいときは、小学生の中学受験におすすめの学習漫画ランキングも参考になります。

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この記事を書いた人

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