「人口ピラミッドの形の名前と、どんな国の形なのかが結びつかない」「過疎と過密の問題を、それぞれ説明できない」
日本の人口と少子高齢化は、中学受験の社会で、地理・公民・時事問題にまたがって出題される重要なテーマです。人口ピラミッドの読み取り、少子高齢化の原因と影響、過疎と過密の問題、社会保障などが問われます。記述問題でもよく取り上げられます。
この記事では、塾なしで中学受験を目指すご家庭に向けて、日本の人口の移り変わり、人口ピラミッド、少子高齢化と過疎・過密を整理し、家での覚え方をまとめました。
なお、人口や高齢者の割合などの数字は、年によって変わります。最新の数字は、お子さんが使っている教材や資料集で確認してください。
日本の人口の移り変わり
日本の人口は、明治時代から増え続け、高度経済成長のころにも大きく増えました。しかし、2000年代の後半ごろから減少に転じ、現在は減り続けています。
人口が減っている大きな理由は、生まれる子どもの数が減っていることです。
日本の人口は、2000年代後半ごろから減少しています。大きな理由は、生まれる子どもの数の減少です。
人口ピラミッド

年齢ごとの人口を、男女別に横に並べて積み上げたグラフを、人口ピラミッドといいます。下が若い年齢、上が高い年齢です。
| 形 | 特ちょう | 主な例 |
|---|---|---|
| 富士山型(ピラミッド型) | 子どもが多く、年齢が上がるほど少ない | 子どもが多く生まれる発展途上国。昔の日本 |
| つりがね型 | 子どもと大人の数があまり変わらない | 生まれる数と亡くなる数が安定した国 |
| つぼ型 | 子どもが少なく、高齢者が多い | 少子高齢化が進んだ国。現在の日本 |
人口ピラミッドは「富士山型→つりがね型→つぼ型」。日本は今、つぼ型です。
少子高齢化
子どもの数が減り(少子化)、高齢者の割合が増える(高齢化)ことを、少子高齢化といいます。日本では、65才以上の高齢者が、人口の4人に1人以上をしめるようになっています。
少子化の主な原因
- 結婚する年齢が高くなったり、結婚しない人が増えたりしている
- 子育てや教育にかかる費用の負担が大きい
- 仕事と子育てを両立しにくい環境がある
高齢化の主な原因
- 医療の進歩や、食生活・生活環境の改善で、平均寿命がのびた
- 少子化によって、人口全体にしめる高齢者の割合が大きくなった
少子高齢化の影響
- 働く世代が減り、人手不足になる産業がある
- 年金・医療・介護などの社会保障の費用が増え、働く世代の負担が大きくなる
- 地域によっては、学校の統合や、商店の閉店が進む
例題1:少子高齢化が進むと、社会保障の面でどのような問題が起こりますか。
高齢者が増えて、年金・医療・介護にかかる費用が増える一方で、それを支える働く世代の人数が減るため、1人あたりの負担が大きくなります。
過疎と過密
人口が、地方から都市へ移動することで、過疎と過密の問題が起こっています。
| 過疎 | 過密 | |
|---|---|---|
| 場所 | 山間部や離島などの地方 | 東京などの大都市 |
| ようす | 人口が減りすぎて、地域の生活を保つのがむずかしい | 人口が集まりすぎて、生活に不便が出る |
| 主な問題 | バスや鉄道の廃止、学校や病院の閉鎖、高齢化 | 交通渋滞、通勤ラッシュ、住宅不足、ごみ問題 |
過疎は「人が減りすぎる地方」、過密は「人が集まりすぎる都市」。
特に、東京とその周辺には、人口や会社、大学などが集中しています(東京一極集中)。地方では、人口が減って、くらしを支えるしくみを保つことがむずかしくなっている地域もあります。
人口の多い都道府県や人口密度の高い都道府県については、都道府県や単位あたり量(人口密度)もあわせて確認しましょう。
これからの取り組み
- 子育て支援:保育所を増やす、子育ての費用を支援する、育児休業を取りやすくする
- 高齢者の活躍:元気な高齢者が働いたり、地域の活動に参加したりできるようにする
- 地方の活性化:地方に移り住む人を支援する、地域の特産品や観光を生かす
- 働く人の確保:機械やロボットの活用、外国から働きに来る人の受け入れ
よくあるまちがいと対策
- つぼ型を、子どもが多い国の形と答える:つぼ型は子どもが少なく高齢者が多い
- 過疎と過密を逆にする:過疎は地方(人が少ない)、過密は都市(人が多い)
- 高齢化の原因を「子どもが減ったから」だけで答える:平均寿命がのびたことも大きな理由
- 人口ピラミッドの上下を逆に読む:下が若い年齢、上が高い年齢
家庭での覚え方のコツ
家族の年齢でピラミッドをかく
親せきもふくめた家族の年齢を書き出し、年代ごとに人数を数えて、小さな人口ピラミッドをかいてみましょう。グラフの読み方が分かります。
住んでいる地域の人口を調べる
市区町村のホームページなどで、住んでいる地域の人口の移り変わりを調べてみてください。増えているか減っているか、高齢者の割合はどうか、親子で話してみましょう。
ニュースとつなげる
少子高齢化や子育て支援のニュースは、時事問題としても出題されます。ニュースを見たら、「なぜこの政策が必要なのか」を話してみると、記述問題の練習になります。
人口と少子高齢化のよくある質問
何年生で学びますか?
小学校の社会では、5年生の国土の学習や、6年生の政治の学習の中で、人口や少子高齢化について学びます。中学受験向けの教材では、地理・公民・時事問題として取り上げられます。
社会保障とはどう関係しますか?
年金・医療・介護などの社会保障は、国の財政の大きな部分をしめています。公民で、国の財政と税金のしくみとあわせて学びましょう。
人口ピラミッドの問題はどう解けばいいですか?
まず、下(子ども)と上(高齢者)のどちらが多いかを見て、形の名前を判断します。そのうえで、年代ごとの変化を読み取りましょう。
練習問題にチャレンジ
問題1:子どもが少なく、高齢者が多い人口ピラミッドの形を何といいますか。
問題2:人口が減りすぎて、地域の生活を保つのがむずかしくなることを何といいますか。
問題3:高齢化が進んだ原因を1つ答えましょう。
問題4:大都市で人口が集まりすぎることで起こる問題を1つ答えましょう。
答え
問題1:つぼ型です。
問題2:過疎です。
問題3:医療の進歩などで平均寿命がのびたこと、生まれる子どもの数が減ったこと、などです。
問題4:交通渋滞、通勤ラッシュ、住宅不足、ごみ問題などです。
練習プリント(無料)
この記事の内容をたしかめる「初級」の練習プリントです。問題1ページと、解答・要点まとめ1ページのA4のPDFです。印刷して使ってください。
まとめ:人口は「ピラミッドの形」と「過疎・過密」
日本の人口は減少しており、少子高齢化が進んで、人口ピラミッドはつぼ型になっています。少子高齢化は、社会保障の負担や人手不足などの問題につながります。地方の過疎と都市の過密もあわせて、原因・影響・取り組みをセットで覚えましょう。