塾なし中学受験の家庭向け勉強法:場合の数を教えます!樹形図・並べ方・選び方の考え方

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「場合の数は、数えもれや重なりがあって、答えがなかなか合わない」「並べ方と選び方のちがいを、どう説明すればいいの?」

場合の数は、「何通りあるか」を数える単元です。中学受験の算数では、カードで数を作る問題、代表の選び方、道順の問題など、多くの学校で出題されます。公式に頼らなくても、ていねいに書き出せば答えにたどりつけるのが、この単元の特ちょうです。

この記事では、塾なしで中学受験を目指すご家庭に向けて、場合の数の基本となる樹形図、並べ方と選び方のちがい、よく出る問題のパターンと、家での教え方をまとめました。

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目次

場合の数の基本:樹形図で書き出す

例題1:1、2、3の3枚のカードを並べて、3けたの数を作ります。何通りの数ができますか。

樹形図の図。1・2・3のカードで3けたの数を作るとき、百の位が3通り、十の位が2通り、一の位が1通りで、123、132、213、231、312、321の6通り

場合の数の基本は、「樹形図」で書き出すことです。百の位から順に、使えるカードを枝分かれさせて書いていきます。

  • 百の位:1、2、3の3通り
  • 十の位:百の位で使ったカード以外の2通り
  • 一の位:残りの1通り

図のように書き出すと、123、132、213、231、312、321の6通りです。

樹形図をよく見ると、百の位の3通りそれぞれに、十の位が2通りずつ、一の位が1通りずつあります。そのため、3×2×1=6通りと、かけ算でも求められます。

場合の数は「樹形図で書き出す」が基本。かけ算は、樹形図の形が分かってから使います。

並べ方(順番がある)

例題2:A、B、C、Dの4人から、リレーの第1走者・第2走者・第3走者を選びます。走る順番の決め方は何通りですか。

第1走者は4人から選ぶので4通り、第2走者は残りの3人から3通り、第3走者は残りの2人から2通りです。

4×3×2=24通りです。

このように、「順番がある」ものを数えるときは、1番目から順に、選べる数をかけていきます。

0のカードがあるとき

例題3:0、1、2、3の4枚のカードから3枚を選んで並べ、3けたの数を作ります。何通りの数ができますか。

0は百の位に使えません(「012」は3けたの数ではないため)。

  • 百の位:0以外の1、2、3の3通り
  • 十の位:残りの3枚(0をふくむ)から3通り
  • 一の位:残りの2枚から2通り

3×3×2=18通りです。

0のカードがあるときは、「百の位に0は使えない」ことを、いちばん最初に確認しましょう。

選び方(順番がない)

例題4:A、B、C、D、Eの5人から、そうじ当番を2人選びます。選び方は何通りですか。

「AとB」と「BとA」は、同じ2人の組み合わせです。このように順番がないものを数えるときは、並べ方で数えてから、重なりの分をわります。

  • 2人を順番に並べる数:5×4=20通り
  • 2人の並べ方(AB と BA)の重なり:2通り
  • 選び方:20÷2=10通り

書き出して確かめると、AB、AC、AD、AE、BC、BD、BE、CD、CE、DEの10通りです。

順番があるのが「並べ方」、順番がないのが「選び方」。選び方は、並べ方を重なりの数でわります。

3人を選ぶとき

5人から3人を選ぶときは、並べ方の5×4×3=60通りを、3人の並べ方3×2×1=6通りでわって、60÷6=10通りです。

道順の問題

例題5:たて2区画、横3区画の、ごばんの目のような道があります。左下のスタートから右上のゴールまで、遠回りせずに行く道順は何通りですか。

道順の問題は、それぞれの交差点に「そこまで行く道順の数」を書きこんでいく方法で解きます。

  • スタートから右にまっすぐ、上にまっすぐの交差点には、それぞれ1を書く
  • ほかの交差点には、「左の交差点の数+下の交差点の数」を書く

この方法で書きこむと、1段目は1、1、1、1、2段目は1、2、3、4、3段目は1、3、6、10となり、ゴールは10通りです。

右へ3回、上へ2回の合わせて5回の移動のうち、上へ進む2回をどこにするかを選ぶ、と考えると、例題4と同じ「5つから2つを選ぶ」10通りになります。

入試でよく出る:色のぬり分けと同じカード

例題6:横一列に並んだA、B、Cの3つの部分を、赤・青・黄の3色でぬり分けます。となり合う部分は別の色にします。同じ色を何回使ってもよいとき、ぬり方は何通りですか。

Aは3色から3通りです。BはAとちがう色なので2通り、CはBとちがう色なので2通りです(AとCは同じ色でもかまいません)。3×2×2=12通りです。

例題7:1、1、2の3枚のカードを並べて、3けたの数を作ります。何通りの数ができますか。

同じ数字のカードがあるときは、かけ算の3×2×1=6通りでは数えすぎになります。書き出すと、112、121、211の3通りです。

2のカードをどの位に置くかを決めれば、残りは1で決まるので、「2の位置の選び方3通り」と考えることもできます。同じものがあるときは、かけ算に頼らず、書き出して確かめる習慣が大切です。

よくあるまちがいと対策

  • 数えもれ・重なり:樹形図や表で、決まった順番(小さい順、アルファベット順)に書き出す
  • 並べ方と選び方を取りちがえる:「入れかえたら別のものになるか」を毎回考える
  • 0のカードで、百の位に0を入れてしまう:最初に、使えない位を確認する
  • 公式に頼りすぎる:答えが小さい数のうちは、必ず書き出して確かめる

家庭での教え方のコツ

実際にカードを並べる

紙で数字カードを作り、実際に並べかえてみてください。手を動かしながら数えると、「百の位を決めたら、残りのカードは2枚」ということが体で分かります。

書き出す順番を決める

場合の数のミスの多くは、書き出す順番がばらばらなことから起こります。「小さい数から順に」「Aから順に」とルールを決めて書くと、もれや重なりがぐっと減ります。

身近な場面で問題を作る

服の組み合わせ(シャツ3枚とズボン2本で何通り?)、家族の座り方、お弁当のおかずの選び方など、場合の数は身の回りにたくさんあります。親子で問題を出し合うと、楽しく練習できます。

場合の数のよくある質問

場合の数は公式を覚えたほうがいいですか?

中学受験では、公式を覚えなくても、樹形図とかけ算・わり算の考え方で解ける問題がほとんどです。公式だけを覚えると、0のカードや、同じカードが2枚あるなど、条件が少し変わった問題で使えなくなります。まずは書き出して考える力をつけ、そのうえで、かけ算で速く求める方法を身につけましょう。

場合の数が苦手な子は、何から始めればいいですか?

2〜3個のもので、すべて書き出す練習から始めてください。「A、B、Cの3人の並び方を全部書いてみよう」のように、答えが10通り以下の問題で、もれなく書き出せるようになることが第一歩です。書き出せるようになったら、樹形図の形からかけ算の式を作る練習に進みます。

場合の数は何年生で学びますか?

小学校の算数では、6年生で「並べ方と組み合わせ方」として学びます。中学受験向けの教材では、4〜5年生ごろから学び始め、6年生で応用問題に取り組むことが多い単元です。

場合の数の家での進め方

塾なしで進める場合は、次の順番がおすすめです。

  1. 3枚のカードの並べ方を樹形図で書き出す(例題1)
  2. 並べ方の数をかけ算で求める(例題2・3)
  3. 選び方(例題4)
  4. 道順の問題(例題5)

1日2〜3問、書き出しとかけ算の両方で確かめる練習をしましょう。

練習問題にチャレンジ

問題1:A、B、C、Dの4人が1列に並びます。並び方は何通りですか。

問題2:6人の中から、図書係を2人選びます。選び方は何通りですか。

問題3:0、1、2、3、4の5枚のカードから2枚を選んで並べ、2けたの数を作ります。何通りの数ができますか。

答え

問題1:4×3×2×1=24通りです。

問題2:2人を順番に並べると6×5=30通りで、重なりが2通りずつあるので、30÷2=15通りです。

問題3:十の位は0以外の4通り、一の位は残りの4枚から4通りなので、4×4=16通りです。

練習プリント(無料)

この記事の内容をたしかめる「初級」の練習プリントです。問題1ページと、解答・要点まとめ1ページのA4のPDFです。印刷して使ってください。

まとめ:場合の数は「書き出す」ことから

場合の数は、樹形図や表で、決まった順番に書き出すことが基本です。順番がある「並べ方」はかけ算で、順番がない「選び方」は、並べ方を重なりの数でわって求めます。0のカードや道順など、条件のちがう問題も、書き出して確かめる習慣があれば怖くありません。

ほかの算数の単元は、植木算の4つのパターンと解き方や比の性質・比例配分・連比・逆比の解き方でも解説しています。算数のつまずき全体については中学受験の算数についていけない原因と立て直し方も参考にしてください。

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この記事を書いた人

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