「図の中の正方形を数えると、毎回ちがう数になってしまう」「大きい三角形を数え忘れて、答えが少なくなる」
図形の数え方は、中学受験の算数で、場合の数と図形がまざった問題として出題されます。図の中に正方形や三角形がいくつあるかを答える問題です。思いつくままに数えると、数えもれや重なりが起きます。大きさや形ごとに分けて、決まった順番で数えることが大切です。
この記事では、塾なしで中学受験を目指すご家庭に向けて、図形をもれなく数える方法と、計算で求める方法をまとめました。
数え方の基本:大きさごとに分ける
図形を数えるときは、次の順番を守ります。
- 大きさ(または形)ごとにグループに分ける
- 小さいものから順に、1つのグループずつ数える
- 最後に、全部のグループを合計する
図形の数え方は「大きさごとに分けて、小さい順に」。思いつくままに数えると、数えもれが起きます。
方眼の中の正方形

例題1:たて3マス、横3マスの方眼の中に、正方形は全部でいくつありますか。
大きさごとに数えます。
| 正方形の大きさ | 個数 |
|---|---|
| 1マス分(1×1) | 9個 |
| 4マス分(2×2) | 4個 |
| 9マス分(3×3) | 1個 |
合計は、9+4+1=14個です。
2×2の正方形は、左上の頂点の位置で数えると、たてに2か所、横に2か所なので、2×2=4個です。このように、左上の頂点がどこに置けるかを考えると、大きな方眼でもまちがえずに数えられます。
n×nの方眼の正方形の数は、1×1+2×2+…+n×n。3×3なら9+4+1=14、4×4なら16+9+4+1=30です。
5×5なら30+25=55個と、方眼が1つ大きくなるごとに、新しい大きさのマスの数を加えていけばよいのです。
方眼の中の長方形
長方形(正方形もふくむ)は、たての線から2本、横の線から2本を選ぶと、1つ決まります。
例題2:たて2マス、横3マスの方眼の中に、長方形(正方形もふくむ)は全部でいくつありますか。
横に3マスなので、たての線は4本あります。この中から2本選ぶ方法は、4×3÷2=6通りです。たてに2マスなので、横の線は3本あり、2本選ぶ方法は3×2÷2=3通りです。長方形の数は、6×3=18個です。
長方形の数=(たての線から2本の選び方)×(横の線から2本の選び方)。
頂点から引いた線でできる三角形
例題3:三角形ABCの頂点Aから、辺BC上の2つの点に線を引きました。図の中に、三角形は全部でいくつありますか。
頂点Aから出ている線は、辺AB・辺ACと、引いた2本を合わせて4本です。三角形は、この4本のうち2本と、辺BCで1つ決まります。4本から2本を選ぶ方法は、4×3÷2=6通りなので、三角形は6個です。
さらに、辺BCに平行な線を1本引くと、その線と4本の線でも同じように6個の三角形ができるので、合計は6×2=12個になります。
円周上の点を結ぶ直線と三角形
例題4:円周上に5つの点があります。2点を結ぶ直線は何本引けますか。また、3点を結んでできる三角形はいくつありますか。
直線は、5つの点から2つを選ぶ方法の数なので、5×4÷2=10本です。
三角形は、5つの点から3つを選ぶ方法の数です。5×4×3÷(3×2×1)=10個です。
円周上の点なら、どの3点も一直線に並ばないので、3点の選び方がそのまま三角形の数になります。
円周上の点の数がふえたときの直線の数は、6点で15本、7点で21本と、規則的にふえていきます。
数えもれを防ぐコツ
- 図を何枚か写して、グループごとに色をぬって数える
- 「左上の頂点」や「いちばん左の線」など、基準を決めて数える
- 小さい図で数え方を確かめてから、大きい図に広げる
- 計算で求めた答えと、実際に数えた答えをくらべる
- 数えた結果を表にまとめ、規則に合っているか確かめる
正三角形の中の三角形
例題5:1辺を3等分して、小さな正三角形9個に分けた正三角形があります。この図の中に、正三角形は全部でいくつありますか。
大きさと向きごとに数えます。
| 大きさ・向き | 個数 |
|---|---|
| 小さい三角形(上向き) | 6個 |
| 小さい三角形(下向き) | 3個 |
| 小さい三角形4個分(上向き) | 3個 |
| 全体(上向き) | 1個 |
合計は、6+3+3+1=13個です。下向きの三角形を数え忘れやすいので、向きも分けて数えましょう。
三角形の図形は「大きさ」と「向き(上向き・下向き)」の両方で分けて数えます。
よくあるまちがいと対策
- 大きい図形を数え忘れる:大きさごとにグループを作り、最大のものまで確認する
- 同じ図形を2回数える:基準(左上の頂点など)を決めて数える
- 長方形の数え方で、マスの数と線の数を混ぜる:横3マスなら、たての線は4本
- 三角形の数え方で、辺BCを忘れる:底辺は共通なので、2本の線の選び方を考える
家庭での教え方のコツ
方眼紙で実際に数える
方眼紙に2×2、3×3のマスをかいて、正方形の数を色ぬりしながら数えてみましょう。規則に気づくと、計算で求める意味が分かります。
小さい図から順に広げる
いきなり大きな図を数えるのではなく、1×1、2×2、3×3と、小さい図から数えて表にまとめましょう。表から規則が見えてきます。
場合の数とつなげる
「2本選ぶ」「3点選ぶ」という考え方は、場合の数の選び方と同じです。場合の数の練習とセットで取り組むと、両方の力がつきます。
図形の数え方のよくある質問
何年生で学びますか?
中学受験向けの教材では、4〜5年生ごろに、場合の数や規則性の問題とあわせて学ぶことが多い単元です。
場合の数とどうつながりますか?
「何本の中から2本選ぶか」は、場合の数の「選び方」の計算です。場合の数で、並べ方と選び方のちがいを確認しましょう。
規則性の問題とも関係がありますか?
はい、方眼の大きさを変えたときの正方形の数は、規則性の問題として出ることもあります。規則性の問題もあわせて練習しましょう。
練習問題にチャレンジ
問題1:たて2マス、横2マスの方眼の中に、正方形は全部でいくつありますか。
問題2:たて4マス、横4マスの方眼の中に、正方形は全部でいくつありますか。
問題3:円周上に6つの点があります。2点を結ぶ直線は何本引けますか。
問題4:横に4マス並んだ1列の方眼の中に、長方形(正方形もふくむ)はいくつありますか。
答え
問題1:4+1=5個です。
問題2:16+9+4+1=30個です。
問題3:6×5÷2=15本です。
問題4:たての線5本から2本を選ぶので、5×4÷2=10個です。
練習プリント(無料)
この記事の内容をたしかめる「初級」の練習プリントです。問題1ページと、解答・要点まとめ1ページのA4のPDFです。印刷して使ってください。
まとめ:図形は「分けて、選び方で数える」
図形を数えるときは、大きさや形ごとにグループに分け、小さい順にもれなく数えます。長方形は「たての線2本と横の線2本」、三角形や直線は「点や線の選び方」と考えると、計算で求められます。小さい図で確かめてから、大きい図に広げましょう。
関連する単元は、場合の数、規則性の問題、三角形と四角形の性質で解説しています。