塾なし中学受験の家庭向け勉強法:選挙のしくみを教えます!選挙の原則・選挙権の歴史・ドント式の計算

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「被選挙権の年齢が、衆議院・参議院・知事でごちゃごちゃになる」「ドント式の計算で、どこまでわればいいのか分からない」

選挙のしくみは、中学受験の社会の公民分野で、よく出題される単元です。選挙の原則、選挙権や被選挙権の年齢、選挙制度のちがい、ドント式の計算などが問われます。選挙が行われた年には、時事問題として出ることもあります。

この記事では、塾なしで中学受験を目指すご家庭に向けて、選挙のしくみを整理し、計算問題の解き方と覚え方をまとめました。

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目次

選挙の4つの原則

原則内容
普通選挙一定の年齢になれば、財産や性別に関係なく投票できる
平等選挙1人1票で、1票の価値が同じ
秘密選挙だれに投票したかを知られない
直接選挙有権者が直接、代表を選ぶ

選挙の原則は「普通・平等・秘密・直接」の4つ。

選挙権と被選挙権

  • 選挙権(投票する権利):18歳以上
  • 被選挙権(立候補する権利):下の表のとおり
選挙立候補できる年齢
衆議院議員25歳以上
参議院議員30歳以上
都道府県知事30歳以上
市(区)町村長25歳以上
都道府県・市(区)町村の議会の議員25歳以上

30歳以上は「参議院議員」と「都道府県知事」の2つだけ。ほかは25歳以上です。

選挙権の広がり

年選挙権をもつ人
1890年(第1回衆議院議員選挙)直接国税15円以上を納める、25歳以上の男子
1925年(普通選挙法)25歳以上のすべての男子
1945年(選挙法の改正)20歳以上のすべての男女
2015年(選挙法の改正)18歳以上のすべての男女(2016年の選挙から)

1945年の改正で、はじめて女性に選挙権が認められ、1946年の衆議院議員選挙で、はじめて女性の議員が誕生しました。

選挙制度のちがい

小選挙区制

1つの選挙区から1人を選ぶしくみです。

  • よいところ:大きな政党が議席をとりやすく、政治が安定しやすい
  • 課題:落選した人に投じられた票(死票)が多くなる

比例代表制

政党の得票数に応じて、議席を配分するしくみです。

  • よいところ:死票が少なく、国民のさまざまな意見が反映されやすい
  • 課題:小さな政党が多くなり、意見がまとまりにくいことがある

衆議院は小選挙区制と比例代表制を組み合わせた「小選挙区比例代表並立制」で、参議院は選挙区選挙と比例代表制で選ばれます。

ドント式の計算

ドント式の表。定数5で、A党1200票、B党900票、C党480票。1・2・3でわった数を大きい順に5つ選ぶと、1200(A)、900(B)、600(A)、480(C)、450(B)。A党2議席、B党2議席、C党1議席

比例代表制では、ドント式という方法で議席を配分します。各政党の得票数を1、2、3…でわり、その答えの大きい順に、定数まで議席をわり当てます。

例題1:定数5の比例代表選挙で、A党が1200票、B党が900票、C党が480票を得ました。各党の議席はいくつですか。

A党B党C党
1でわる1200①900②480④
2でわる600③450⑤240
3でわる400300160

大きい順に5つ選ぶと、1200(A)、900(B)、600(A)、480(C)、450(B)です。A党2議席、B党2議席、C党1議席です。

ドント式は「1、2、3…でわって、大きい順に定数まで」。わる数は、定数くらいまで出しておけば足ります。

選挙の課題

一票の格差

選挙区によって、議員1人あたりの有権者の数がちがうため、1票の重みに差が出ることを、一票の格差といいます。「法の下の平等」に反するのではないかと、裁判で争われてきました。

投票率の低下

選挙で投票に行く人の割合(投票率)が低いことが課題です。特に若い世代の投票率が低いといわれます。投票日に行けない人のために、前もって投票できる期日前投票などのしくみがあります。

政党と政権

政治について同じ考えをもつ人々が集まってつくる団体を、政党といいます。選挙では、多くの候補者が政党に所属して立候補します。

  • 与党:内閣をつくり、政権を担当する政党
  • 野党:与党以外の政党。政府の政策を調べたり、批判したりする
  • 連立政権:2つ以上の政党が協力して内閣をつくること

国会で多くの議席をもつ政党が、内閣総理大臣の指名で中心になります。選挙の結果は、どの政党が政権を担当するかに直接つながります。

選挙→国会の議席→内閣総理大臣の指名→内閣、の流れで、選挙と政治のしくみがつながります。

選挙を管理するところ

選挙が公正に行われるように、国や地方公共団体には選挙管理委員会が置かれています。投票所の準備、投票用紙の管理、開票などを行います。

選挙運動にはルールがあり、決められた期間以外の運動や、お金や品物で票を集めることは禁止されています。

よくあるまちがいと対策

  • 被選挙権の年齢を混ぜる:30歳以上は参議院議員と都道府県知事だけ
  • 1925年の普通選挙法で女性も投票できたと考える:女性の選挙権は1945年から
  • ドント式で、得票数の大きい党に全部あたえる:わった数の大きい順に1つずつ
  • 小選挙区制は死票が少ないと考える:小選挙区制は死票が多い

家庭での覚え方のコツ

選挙のポスターや投票所を見る

選挙の時期には、ポスター掲示板や投票所の案内を見かけます。どの選挙か、何人を選ぶのかを親子で話し合うと、身近に感じられます。

クラスの代表選びでたとえる

クラスの係を決めるとき、1人だけ選ぶ方法と、グループの票数に応じて人数を決める方法をくらべてみましょう。小選挙区制と比例代表制のちがいが分かりやすくなります。

ドント式は自分で数字を変えて練習する

得票数を自分で変えて、議席がどう変わるかを計算してみてください。わる数の意味がよく分かるようになります。

選挙のしくみのよくある質問

何年生で学びますか?

小学校の社会では、6年生で国の政治と選挙について学びます。中学受験向けの教材では、6年生ごろに公民分野として学ぶことが多い内容です。

議員の数はおぼえる必要がありますか?

衆議院と参議院の議員の数は、法律で決められていて、変わることがあります。教材や資料集の最新の数で確認してください。

国会のしくみとどうつながりますか?

選挙で選ばれた議員が国会をつくり、国会が内閣総理大臣を指名します。三権分立で、国会と内閣の関係を確認しましょう。

練習問題にチャレンジ

問題1:選挙の4つの原則を答えましょう。

問題2:参議院議員に立候補できるのは何歳以上ですか。

問題3:はじめて女性に選挙権が認められたのは、何年の選挙法の改正ですか。

問題4:定数4の比例代表選挙で、A党900票、B党500票、C党280票でした。ドント式で、各党の議席はいくつですか。

答え

問題1:普通選挙、平等選挙、秘密選挙、直接選挙です。

問題2:30歳以上です。

問題3:1945年です。

問題4:大きい順に900(A)、500(B)、450(A)、300(A)なので、A党3議席、B党1議席、C党0議席です。

練習プリント(無料)

この記事の内容をたしかめる「初級」の練習プリントです。問題1ページと、解答・要点まとめ1ページのA4のPDFです。印刷して使ってください。

中級の問題と「要点まとめ」がついたセット(10単元・A4で62ページ)は、noteで販売しています。この単元は「社会・公民パック」に入っています。

まとめ:選挙は「原則・年齢・制度」の3つで整理

選挙は、普通・平等・秘密・直接の4つの原則で行われます。選挙権は18歳以上で、被選挙権は30歳以上の参議院議員と都道府県知事を区別して覚えましょう。小選挙区制と比例代表制のちがいと、ドント式の計算もセットで練習しておくと安心です。

公民のほかの単元は、三権分立、日本国憲法、公民の勉強法で解説しています。

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この記事を書いた人

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