「新聞とテレビ、それぞれのよいところを聞かれて、うまく答えられない」「POSシステムが何のためのものか説明できない」
情報と産業は、中学受験の社会で、現代の社会のしくみとして出題される単元です。メディアの種類と特ちょう、情報がとどくまでの流れ、産業での情報の活用、情報を受け取るときの注意などが問われます。記述問題で「情報とどうつきあうか」を書かせる学校もあります。
この記事では、塾なしで中学受験を目指すご家庭に向けて、メディアの特ちょう、産業や社会での情報の活用、情報モラルを整理し、家での覚え方をまとめました。
主なメディアの特ちょう

情報を伝える手段をメディアといいます。多くの人に同時に情報を伝える新聞・テレビ・ラジオ・雑誌などを、マスメディアといいます。
| メディア | よいところ | 注意点 |
|---|---|---|
| 新聞 | くわしい内容を読める。切りぬいて保存できる | テレビなどより伝わるのがおそい |
| テレビ | 映像と音で分かりやすい。速く伝わる | 放送の時間が決まっている |
| ラジオ | 災害で停電しても電池で聞ける。何かをしながら聞ける | 映像がない |
| インターネット | 速く、いつでも調べられる。だれでも発信できる | 正しくない情報もまざっている |
メディアには、それぞれよいところと注意点があります。目的に合わせて使い分けます。
災害のときは、停電でも聞けるラジオが役立ちます。インターネットは便利ですが、だれでも発信できるぶん、正しくない情報もふくまれています。
ニュースがとどくまで
テレビのニュースは、次のような流れでつくられます。
- 編集会議で、どのニュースを取り上げるかを話し合う
- 記者やカメラマンが、現場で取材をする
- 取材した内容を、映像と原稿にまとめる(編集)
- アナウンサーなどが、ニュースとして放送する
放送局では、正確で分かりやすい情報を伝えるために、事実を確かめながらニュースをつくっています。
産業での情報の活用
コンビニエンスストアのPOSシステム
コンビニやスーパーのレジでは、商品のバーコードを読み取ると、「いつ・どこで・何が・いくつ売れたか」という情報が集められます。このしくみを、POSシステムといいます。
例題1:コンビニエンスストアが、POSシステムで集めた情報をどのように活用しているか説明しましょう。
売れた商品の情報をもとに、よく売れる商品を多く仕入れたり、季節や天気、時間帯に合わせて品ぞろえを変えたりしています。売れ残りを減らすことにもつながります。
POSシステムは、売れた商品の情報を集めて、仕入れや品ぞろえに生かすしくみです。
そのほかの情報の活用
- 運輸:荷物の位置をインターネットで確かめられる。IC乗車券で、乗り降りの情報が集まる
- 医療:病院どうしで、患者の情報(電子カルテ)を共有して、治療に役立てる
- 観光:観光客の動きの情報を使って、案内や宣伝を工夫する
- 防災:緊急地震速報や大雨の情報を、スマートフォンなどにすぐに届ける
たくさんの情報を集めて分析し、新しいサービスや商品づくりに生かすことが、さまざまな産業で行われています。
情報を受け取るときの注意
情報があふれる社会では、情報を正しく受け取り、うまく活用する力が大切です。この力を、メディアリテラシーといいます。
- 1つの情報だけを信じず、いくつかの情報源を比べる
- だれが、いつ発信した情報かを確かめる
- 事実と、発信した人の意見を区別する
情報は「いくつかの情報源で確かめる」「だれが発信したかを見る」「事実と意見を分ける」。
情報モラル
情報を発信するときにも、守るべきルールやマナーがあります。
- 個人情報(名前・住所・電話番号・写真など)を、むやみにのせない
- 他人の悪口や、まちがった情報を広めない
- 他人がつくった文章や写真、音楽などを勝手に使わない(著作権を守る)
- 一度インターネットに出した情報は、完全に消すことがむずかしいことを知っておく
情報通信技術の発達
インターネットやスマートフォンの広まりによって、情報のやりとりは大きく変わりました。
- いつでも、どこでも、たくさんの情報を調べられるようになった
- オンラインでの買い物や、学校・仕事でのオンライン会議が広まった
- 一方で、インターネットを使える人と使えない人の間で、得られる情報に差が出ることもある
例題2:インターネットを利用した買い物が広まったことで、運輸の仕事にはどのような変化が起きていますか。
家まで届ける荷物が増え、宅配便の量が増えています。トラックの運転手の不足が課題になっています。
情報の発達は、運輸や買い物など、ほかの産業のあり方も変えています。
よくあるまちがいと対策
- インターネットの情報は、すべて正しいと考える:正しくない情報もある。確かめる
- 新聞のよいところに「速い」と書く:新聞は「くわしい」「保存できる」
- POSシステムを「お金をはらうしくみ」とだけ答える:売れた商品の情報を集めて活用するしくみ
- 災害時に役立つメディアを答えられない:停電でも聞けるラジオ
家庭での覚え方のコツ
同じニュースを見比べる
同じニュースを、新聞・テレビ・インターネットで見比べてみましょう。伝え方や、くわしさのちがいが分かり、メディアの特ちょうが実感できます。
家庭のルールを話し合う
スマートフォンやタブレットの使い方について、家庭でルールを話し合ってみてください。情報モラルの学習が、自分の生活と結びつきます。
買い物のときに情報を考える
レジでバーコードを読み取るとき、「この情報は何に使われるのかな」と親子で話してみましょう。POSシステムの学習が身近になります。
情報と産業のよくある質問
何年生で学びますか?
小学校の社会では、5年生で、情報を伝える産業と、情報を生かす産業について学びます。中学受験向けの教材では、5〜6年生ごろに、公民や時事問題とあわせて学ぶことが多い内容です。
記述問題はどう書けばいいですか?
「情報とどうつきあうか」という問題では、メディアリテラシーや情報モラルの考え方を使い、具体的な行動(いくつかの情報源で確かめる、など)を書くと伝わりやすくなります。
防災の学習とつながりますか?
はい、災害のときに正しい情報を得ることは、命を守るために大切です。自然災害と防災とあわせて学びましょう。
練習問題にチャレンジ
問題1:新聞・テレビ・ラジオなど、多くの人に同時に情報を伝えるメディアを何といいますか。
問題2:停電のときでも、電池で情報を得ることができるメディアは何ですか。
問題3:商品のバーコードを読み取り、売れた商品の情報を集めるしくみを何といいますか。
問題4:インターネットの情報を受け取るときに、気をつけることを1つ答えましょう。
答え
問題1:マスメディアです。
問題2:ラジオです。
問題3:POSシステムです。
問題4:いくつかの情報源で確かめる、だれが発信したかを確かめる、事実と意見を分ける、などです。
練習プリント(無料)
この記事の内容をたしかめる「初級」の練習プリントです。問題1ページと、解答・要点まとめ1ページのA4のPDFです。印刷して使ってください。
中級の問題と「要点まとめ」がついたセット(10単元・A4で62ページ)は、noteで販売しています。この単元は「社会・公民パック」に入っています。
まとめ:情報は「特ちょうを知って、正しく使う」
メディアには、新聞・テレビ・ラジオ・インターネットなどがあり、それぞれよいところと注意点があります。産業では、POSシステムのように、集めた情報を仕入れやサービスに生かしています。情報を受け取るときはいくつかの情報源で確かめ、発信するときは情報モラルを守りましょう。