「惑星の順番を覚えても、どれが大きいのか、どれに環があるのか混ざってしまう」「金星が夕方と明け方にしか見えない理由が分からない」
太陽系と惑星は、中学受験の理科で、天体分野の知識問題としてよく出る単元です。惑星の順番や特ちょう、金星の見え方、太陽の黒点などが問われます。月や星の動きとあわせて学ぶと、天体分野全体の理解が深まります。
この記事では、塾なしで中学受験を目指すご家庭に向けて、太陽系の惑星の特ちょうと、金星の見え方をまとめました。
恒星・惑星・衛星
| 種類 | 特ちょう | 例 |
|---|---|---|
| 恒星 | 自分で光や熱を出してかがやく | 太陽、夜空の星座の星 |
| 惑星 | 恒星のまわりを回る。自分では光らず、恒星の光を反射してかがやく | 地球、金星、木星 |
| 衛星 | 惑星のまわりを回る | 月(地球の衛星) |
恒星は「自分で光る」、惑星と衛星は「光を反射して光って見える」。
夜空で、星座の形を変えずに動く星は恒星、星座の間を少しずつ動いていく明るい星は惑星です。「惑う星」という名前は、この動き方からついたといわれます。
8つの惑星の順番

太陽系の惑星は、太陽に近い順に、次の8つです。
水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星
「すい・きん・ち・か・もく・ど・てん・かい」と、1字ずつ読んで覚えます。
惑星の順番は「水金地火木土天海」。いちばん大きいのは木星です。
地球型惑星と木星型惑星
| 地球型惑星 | 木星型惑星 | |
|---|---|---|
| 惑星 | 水星・金星・地球・火星 | 木星・土星・天王星・海王星 |
| 大きさ | 小さい | 大きい |
| 主な成分 | 岩石や金属 | ガスや氷 |
| 密度(1cm³あたりの重さ) | 大きい | 小さい |
| 衛星の数 | 少ない(0〜2個) | 多い |
| 環 | ない | ある |
土星の環は特に大きく、望遠鏡で見ることができます。木星型惑星には、どれにも環があります。
主な惑星の特ちょう
- 水星:太陽にいちばん近く、いちばん小さい惑星
- 金星:大気の主な成分が二酸化炭素で、表面の温度がとても高い。地球から見て、月の次に明るく見える天体
- 火星:表面が赤っぽく見える。地球のすぐ外側を回る
- 木星:太陽系でいちばん大きい惑星
- 土星:大きな環がある。密度がとても小さい
太陽
太陽は、太陽系の中心にある恒星です。
- 表面の温度は約6000℃
- 表面に見える黒い点を黒点という。黒点は、まわりより温度が低いため、黒く見える
- 黒点を何日か観察すると、位置が少しずつ動いていく。このことから、太陽が自転していることが分かる
- 地球から太陽までのきょりは約1億5000万kmで、太陽の光が地球にとどくまで約8分かかる
太陽の観察は、望遠鏡で直接見てはいけません。必ず投影板にうつして観察します。
金星の見え方
金星は、地球より内側(太陽に近いほう)を回っています。そのため、地球から見ると、いつも太陽の近くにあるように見えます。
| 見える時刻 | 方角 | よび名 |
|---|---|---|
| 明け方 | 東の空 | 明けの明星 |
| 夕方 | 西の空 | よいの明星 |
真夜中には、金星は見えません。真夜中に南の空を見ると、太陽と反対の方向を見ていることになりますが、金星は太陽から大きくはなれた方向には見えないからです。
金星は「明け方の東」か「夕方の西」。真夜中には見えません。
例題1:夕方、西の空に明るくかがやく金星を何といいますか。
よいの明星です。
金星の満ち欠け
金星は、月のように満ち欠けして見えます。また、地球に近いときほど大きく見え、細く欠けて見えます。地球から遠いときは、小さく見え、丸に近い形に見えます。金星の満ち欠けは、望遠鏡を使うと観察できます。
月と地球の関係
月は地球の衛星で、地球のまわりを約1か月かけて回っています。月の満ち欠けや日食・月食は、太陽・地球・月の位置関係で起こります。くわしくは、関連する記事で確認しましょう。
惑星の動き方
太陽系の惑星は、どれも同じ向きに、太陽のまわりを回っています(公転)。太陽から遠い惑星ほど、1周するのに長い時間がかかります。
| 惑星 | 太陽のまわりを1周する時間(およそ) |
|---|---|
| 地球 | 1年 |
| 火星 | 2年 |
| 木星 | 12年 |
地球より外側を回る火星や木星は、真夜中に南の空に見えることもあります。地球より内側を回る水星と金星だけが、真夜中には見えません。
太陽のまわりで見られる現象
- コロナ:太陽のまわりに広がる、高温のうすいガスの層。皆既日食のときに見える
- プロミネンス(紅炎):太陽の表面から、ほのおのようにふき出すガス
外側の惑星ほど、1周にかかる時間が長い。真夜中に見えないのは、内側を回る水星と金星です。
よくあるまちがいと対策
- 惑星が自分で光っていると考える:惑星は太陽の光を反射している
- 木星型惑星の密度が大きいと考える:大きいが、ガスが多く密度は小さい
- 金星が真夜中に見えると考える:金星は明け方と夕方だけ
- 黒点を温度が高い部分と考える:まわりより温度が低いので黒く見える
家庭での覚え方のコツ
「水金地火木土天海」を声に出す
惑星の順番は、リズムで覚えるのがいちばんです。お風呂や移動中に、親子で声に出して言ってみましょう。
夕方の西の空を見る
金星が見える時期には、夕方の西の空に、ひときわ明るい星が見えます。天気のよい日に、親子で探してみてください。
大きさをくだものでたとえる
地球を小さな豆とすると、木星はみかんくらい、などと大きさをたとえて話すと、地球型と木星型のちがいがイメージしやすくなります。
太陽系と惑星のよくある質問
何年生で学びますか?
小学校の理科では、4年生で月と星、6年生で月と太陽の位置関係を学びます。太陽系の惑星は、中学受験向けの教材で5〜6年生ごろに学ぶことが多い内容です。
星座の星とどうちがいますか?
星座をつくる星の多くは、太陽と同じ恒星です。星の動きと星座で、星の動き方もあわせて確認しましょう。
月の満ち欠けとも関係がありますか?
はい、金星の満ち欠けも、月の満ち欠けと同じように、太陽の光の当たり方で起こります。月の満ち欠けもあわせて学びましょう。
練習問題にチャレンジ
問題1:太陽系の8つの惑星を、太陽に近い順に答えましょう。
問題2:太陽系でいちばん大きい惑星は何ですか。
問題3:明け方、東の空に見える金星を何といいますか。
問題4:太陽の黒点が黒く見えるのはなぜですか。
答え
問題1:水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星です。
問題2:木星です。
問題3:明けの明星です。
問題4:まわりより温度が低いからです。
練習プリント(無料)
この記事の内容をたしかめる「初級」の練習プリントです。問題1ページと、解答・要点まとめ1ページのA4のPDFです。印刷して使ってください。
まとめ:太陽系は「順番」と「2つのグループ」
太陽系の惑星は、水金地火木土天海の順に並び、小さく岩石でできた地球型惑星と、大きくガスなどでできた木星型惑星に分けられます。金星は地球の内側を回るので、明け方の東か夕方の西にしか見えず、満ち欠けもします。太陽の黒点の動きから、太陽の自転が分かることも押さえておきましょう。