「1haが何m²だったか、いつも分からなくなる」「答えは合っているのに、単位をそろえ忘れてバツになる」
単位の換算は、中学受験の算数で、単独の問題として出るだけでなく、速さ・図形・体積など、あらゆる問題の途中で必要になります。計算は合っているのに、単位の直しまちがいで点を落とすのは、とてももったいないことです。
この記事では、塾なしで中学受験を目指すご家庭に向けて、長さ・面積・体積・重さ・時間・速さの単位の関係を整理し、まちがえにくい覚え方と、家での練習方法をまとめました。
単位の関係の全体像

単位には、共通の決まりがあります。
- k(キロ)は1000倍:1km=1000m、1kg=1000g、1kL=1000L
- m(ミリ)は1000分の1:1mm=1000分の1m、1mg=1000分の1g、1mL=1000分の1L
- c(センチ)は100分の1:1cm=100分の1m
- d(デシ)は10分の1:1dL=10分の1L
k=1000倍、c=100分の1、m=1000分の1。この3つを知っていると、単位の関係が覚えやすくなります。
長さ
- 1km=1000m
- 1m=100cm
- 1cm=10mm
例題1:2.5kmは何mですか。また、35cmは何mですか。
2.5kmは、2.5×1000=2500mです。35cmは、35÷100=0.35mです。
面積
面積の単位は、「1辺の長さが○の正方形の面積」と考えると、関係が分かります。
- 1cm²:1辺1cmの正方形
- 1m²:1辺1mの正方形。1m=100cmなので、100×100=10000cm²
- 1a(アール):1辺10mの正方形。10×10=100m²
- 1ha(ヘクタール):1辺100mの正方形。100×100=10000m²=100a
- 1km²:1辺1kmの正方形。1000×1000=1000000m²=100ha
長さが10倍になると、面積は10×10=100倍。「1m²=10000cm²」は、100×100から出てきます。
例題2:3.2haは何m²ですか。
1ha=10000m²なので、3.2×10000=32000m²です。
体積
体積も、「1辺の長さが○の立方体の体積」と考えます。
- 1cm³:1辺1cmの立方体
- 1L:1辺10cmの立方体。10×10×10=1000cm³
- 1m³:1辺1mの立方体。100×100×100=1000000cm³=1000L
- 1mL=1cm³、1dL=100mL
例題3:たて20cm、横30cm、深さ15cmの水そうに、水は何L入りますか。
20×30×15=9000cm³です。1L=1000cm³なので、9000÷1000=9Lです。
1L=1000cm³、1mL=1cm³。水そうの問題で必ず使います。
重さ
- 1t(トン)=1000kg
- 1kg=1000g
- 1g=1000mg
水1cm³(1mL)の重さは1g、水1Lの重さは1kgです。理科の問題でもよく使います。
時間
時間は、60で単位が変わるので、小数との換算でまちがえやすい単位です。
- 1時間=60分、1分=60秒、1時間=3600秒
- 0.1時間=6分、0.5時間=30分、0.25時間=15分
例題4:1.25時間は、何時間何分ですか。また、2時間24分は何時間ですか。
0.25時間は60×0.25=15分なので、1時間15分です。24分は24÷60=0.4時間なので、2.4時間です。
1.25時間を「1時間25分」とするまちがいがとても多いので、小数の部分には必ず60をかけて確かめましょう。
速さの単位
- 時速(1時間に進むきょり)
- 分速(1分間に進むきょり)
- 秒速(1秒間に進むきょり)
時速を分速に直すには60でわり、分速を秒速に直すには60でわります。
例題5:時速36kmは、分速何mですか。また、秒速何mですか。
時速36km=時速36000mです。分速は36000÷60=600m、秒速は600÷60=10mです。
単位の換算を使う応用問題
単位の換算は、ほかの単元の問題の途中でよく使います。
例題6:たて40cm、横50cm、深さ30cmの水そうに、毎分2Lの割合で水を入れます。満水になるのは何分後ですか。
水そうの容積は、40×50×30=60000cm³です。1L=1000cm³なので、60Lです。60÷2=30分後です。
このように、cm³とLがまざった問題では、どちらかの単位にそろえてから計算します。
計算の前に「単位がそろっているか」を確かめる習慣が、ミスを減らします。
また、地図の縮尺の問題でも、単位の換算が必要です。縮尺2万5千分の1の地図で4cmの長さは、実際には4×25000=100000cm=1000m=1kmです。
よくあるまちがいと対策
- 1m²を100cm²とする:長さが100倍なら、面積は100×100倍
- 1.25時間を1時間25分とする:小数の部分に60をかける
- 1Lを100cm³とする:1L=1辺10cmの立方体=1000cm³
- 答えの単位を問題の指示に合わせ忘れる:問題文の「何m²ですか」に線を引く
家庭での教え方のコツ
本物の大きさを体験する
1Lの牛乳パック、1m²の新聞紙を広げた大きさ、学校の教室の広さなど、身のまわりのもので単位の大きさを実感させましょう。1aは「1辺10mの正方形」なので、近くの公園で歩いてはかってみるのもおすすめです。
計量カップではかる
料理のときに、計量カップで200mL=2dLをはかってみてください。dLやmLの関係が、自然に身につきます。
単位表を作ってはる
この記事の図のような単位表を、子ども自身に作らせて、机の前にはっておきましょう。自分で作った表は、記憶に残りやすくなります。
単位の換算のよくある質問
何年生で学びますか?
小学校の算数では、2〜3年生で長さやかさ、3年生で重さ、4年生で面積(a・ha)、5年生で体積を学びます。中学受験では、これらを組み合わせた問題が出るので、4年生ごろまでに一通り使えるようにしておくと安心です。
単位の問題は、入試で単独で出ますか?
計算問題の一部として「□にあてはまる数」の形で出ることがあります。多くは速さや図形の問題の途中で必要になるので、毎日の計算練習の中で単位の問題も少しずつ混ぜておきましょう。
速さの単位の直し方がすぐに分からなくなります。
「時速は1時間、分速は1分、秒速は1秒に進むきょり」という意味に戻って考えると、60倍か60分の1かが分かります。速さの基本もあわせて確認してください。
練習問題にチャレンジ
問題1:0.8haは何aですか。
問題2:4500cm³は何Lですか。
問題3:0.75時間は何分ですか。
問題4:秒速15mは、時速何kmですか。
答え
問題1:1ha=100aなので、80aです。
問題2:1L=1000cm³なので、4.5Lです。
問題3:60×0.75=45分です。
問題4:1時間=3600秒なので、15×3600=54000m、時速54kmです。
練習プリント(無料)
この記事の内容をたしかめる「初級」の練習プリントです。問題1ページと、解答・要点まとめ1ページのA4のPDFです。印刷して使ってください。
まとめ:単位は「意味」から考える
単位は、k=1000倍、c=100分の1、m=1000分の1の決まりと、「面積は1辺の正方形、体積は1辺の立方体」という意味から考えると、まちがえにくくなります。時間は60で単位が変わるので、小数との換算に注意しましょう。答えを書く前に、単位が問題の指示と合っているかを確かめる習慣をつけてください。
関連する単元は、速さの基本、立体の体積と表面積、水そうとグラフの読み取り方で解説しています。