「規則性の問題は、何番目まで書き出せばいいのか分からない」「100番目を求めなさい、と言われると手が止まる」
規則性は、数や図形が決まったルールで並んでいる問題です。中学受験の算数では、多くの学校で出題される重要な分野です。最初のいくつかを書き出して、ルールを見つければ解けるので、算数が苦手な子でも得点しやすい一方、ルールを式にできないと、大きな番号の問題で時間がかかってしまいます。
この記事では、塾なしで中学受験を目指すご家庭に向けて、規則性の代表的な3つのパターン(等差数列、周期算、図形の規則)と、家での教え方をまとめました。
規則性の基本は「書き出して、ルールを見つける」
規則性の問題は、どんなに複雑に見えても、まずは最初のいくつかを書き出すことから始めます。書き出したものを見比べて、
- いくつずつ増えて(減って)いるか
- 何個ごとに同じものがくり返されているか
を見つけます。ルールが見つかったら、それを式にして、大きな番号の答えを求めます。
規則性は「書き出す→ルールを見つける→式にする」の3ステップ。
パターン1:等差数列
同じ数ずつ増えていく(減っていく)数の並びを「等差数列」といいます。
例題1:3、7、11、15、…と、ある規則で数が並んでいます。20番目の数はいくつですか。
数は4ずつ増えています。1番目の3から、20番目までに、4は20-1=19回たされます。
20番目の数=3+4×19=79
□番目の数=はじめの数+増える数×(□-1)。「-1」が植木算と同じポイントです。
ここで、「4×20」としてしまうのがよくあるまちがいです。1番目から2番目までは4を1回、3番目までは2回たしているので、□番目までには(□-1)回たしています。これは、植木算の「木の数と間の数」の関係と同じです。
等差数列の和
例題2:例題1の数を、1番目から20番目まで全部たすといくつですか。
等差数列の和は、次の式で求められます。
和=(はじめの数+終わりの数)×個数÷2
(3+79)×20÷2=820です。
この式は、数の並びを逆向きにもう1列書いて、上下をたすと、どれも同じ数(3+79=82)になることから考えられます。82が20個で1640、これは求める和の2つ分なので、2でわって820です。
パターン2:周期算(くり返し)
同じ並びが何回もくり返される問題を「周期算」といいます。
例題3:●○○●○○●○○…と、ある規則で石が並んでいます。50番目の石は白(○)と黒(●)のどちらですか。また、50番目までに黒は何個ありますか。
「●○○」の3個が1つのまとまり(周期)になっています。
- 50÷3=16余り2なので、16回くり返したあとの2番目
- 周期の2番目は○なので、50番目は白
- 黒は1つの周期に1個なので、16回で16個。余りの2個(●○)にも1個ふくまれるので、16+1=17個
周期算は「何個で1まとまりか」を見つけて、わり算の余りで考えます。
曜日の問題
例題4:今日は月曜日です。100日後は何曜日ですか。
曜日は7日ごとにくり返します。100÷7=14余り2なので、14週間後は同じ月曜日、そこから2日進んで水曜日です。
曜日の問題では、「今日から数えて100日目」なのか、「100日後」なのかで、答えが1日ずれることがあります。問題文をよく読みましょう。
パターン3:図形の規則

例題5:マッチ棒で、図のように正方形を横に並べていきます。正方形を10個並べるには、マッチ棒は何本必要ですか。
正方形1個で4本、2個で7本、3個で10本と、1個増えるごとに3本ずつ増えています。これは、はじめの数が4、増える数が3の等差数列です。
10個のとき:4+3×(10-1)=31本
また、「最初の1本+正方形ごとに3本」と考えると、3×10+1=31本とも求められます。どちらの考え方でも、同じ答えになります。
図形の規則の問題では、図を見て「何が、いくつずつ増えているか」を表にまとめると、ルールが見つけやすくなります。
入試レベル:グループに分ける数列(群数列)
例題6:1、1、2、1、2、3、1、2、3、4、1、…と、ある規則で数が並んでいます。30番目の数はいくつですか。
「1」「1、2」「1、2、3」「1、2、3、4」…と、グループに分けると規則が見えます。1番目のグループには1個、2番目には2個、3番目には3個と、グループの番号と同じ個数の数が入っています。
7番目のグループまでで、1+2+3+4+5+6+7=28個の数が並びます。30番目は、8番目のグループの2番目なので、答えは2です。
このように、区切りを入れてグループに分ける数列を「群数列」といいます。区切りの入れ方が見つかれば、「何番目のグループの、何番目か」を考えるだけで答えが出ます。
よくあるまちがいと対策
- □番目の数を求めるとき、「増える数×□」としてしまう:□-1回たすことを、1番目・2番目で確かめる
- 周期算で、余りが0のときを取りちがえる:余り0は「周期の最後」と考える
- 書き出しが少なすぎて、ルールをまちがえる:最低でも4〜5個は書き出して確かめる
- 和の計算で、個数をまちがえる:「何番目から何番目まで」を数え直す
家庭での教え方のコツ
実際に並べてみる
おはじき、マッチ棒の代わりのつまようじ、カードなどを使って、実際に並べてみるのがおすすめです。手を動かしながら、「1個増やすと何本増えた?」と数えると、ルールを自分で発見できます。
表を作る習慣をつける
「番号」と「数(本数)」の2行の表を作り、書き出した結果を整理すると、増え方が一目で分かります。表を作るクセがつくと、ほかの単元でも役立ちます。
カレンダーで遊ぶ
カレンダーを見ながら、「今日から30日後は何曜日?」とクイズを出してみてください。実際にカレンダーで確かめられるので、子どもも納得しやすく、周期算の練習になります。
規則性のよくある質問
規則性は何年生で学びますか?
中学受験向けの教材では、4年生ごろから学び始め、5〜6年生で応用問題に取り組むことが多い分野です。わり算の余りや、植木算の考え方を学んだあとに取り組むとスムーズです。
規則性の問題に公式はありますか?
等差数列の□番目の数や和を求める式は、覚えておくと便利です。ただ、規則性の問題は、並び方のルールが問題ごとにちがうので、公式に当てはめるより、書き出してルールを見つける力のほうが大切です。
規則性が苦手な子は、何から練習すればいいですか?
まずは、数が3ずつ、5ずつ増えるような、やさしい等差数列から始めましょう。10番目くらいまでは書き出して求め、式で求めた答えと一致することを確かめると、式の意味が理解できます。
規則性の家での進め方
- 書き出してルールを見つける練習
- 等差数列の□番目の数と和(例題1・2)
- 周期算と曜日の問題(例題3・4)
- 図形の規則(例題5)
練習問題にチャレンジ
問題1:5、8、11、14、…と並んでいます。30番目の数はいくつですか。
問題2:●○○●○○…と並んでいます。50番目は白と黒のどちらですか。
問題3:マッチ棒で正方形を横に15個並べるには、マッチ棒は何本必要ですか。
答え
問題1:3ずつ増えるので、5+3×(30-1)=92です。
問題2:50÷3=16余り2なので、周期の2番目で白です。
問題3:3×15+1=46本です。
練習プリント(無料)
この記事の内容をたしかめる「初級」の練習プリントです。問題1ページと、解答・要点まとめ1ページのA4のPDFです。印刷して使ってください。
まとめ:規則性は「書き出して、式にする」
規則性の問題は、最初のいくつかを書き出してルールを見つけ、そのルールを式にして大きな番号の答えを求めます。等差数列は「はじめの数+増える数×(□-1)」、周期算は「わり算の余り」がポイントです。
□-1の考え方は植木算の4つのパターンと解き方、数の性質は約数と倍数の求め方と文章題で解説しています。動画で学びたいときは塾無し中学受験の無料YouTubeチャンネルおすすめランキングも参考にしてください。