「さんずいやにんべんは分かるけれど、たれとにょうのちがいがあいまい」「区や飛の画数を、いつもまちがえてしまう」
部首と画数・筆順は、中学受験の国語で、漢字の知識問題として出題される単元です。部首名を答える問題、同じ部首の漢字を集める問題、画数や筆順を答える問題などが出ます。部首の意味を知っていると、知らない漢字の意味を推測するときにも役立ちます。
この記事では、塾なしで中学受験を目指すご家庭に向けて、部首の位置と意味、まちがえやすい画数、筆順の決まりをまとめました。
部首の7つの位置

| 位置 | 名前 | 例 |
|---|---|---|
| 左 | へん | にんべん(休)、さんずい(海)、きへん(林) |
| 右 | つくり | おおざと(都)、りっとう(別)、おおがい(頭) |
| 上 | かんむり | うかんむり(家)、くさかんむり(花)、たけかんむり(笛) |
| 下 | あし | れんが(熱)、こころ(思)、ひとあし(兄) |
| 上から左下 | たれ | まだれ(広)、がんだれ(原)、やまいだれ(病) |
| 左から下 | にょう | しんにょう(道)、えんにょう(建)、そうにょう(起) |
| 外側 | かまえ | くにがまえ(国)、もんがまえ(間)、つつみがまえ(包) |
部首は「へん・つくり・かんむり・あし・たれ・にょう・かまえ」の7つの位置で分けます。
部首が表す意味
多くの部首は、その漢字の意味に関係しています。
| 部首 | 表す意味 | 例 |
|---|---|---|
| さんずい | 水 | 海、池、流 |
| にんべん | 人 | 休、住、作 |
| ごんべん | 言葉 | 話、読、記 |
| いとへん | 糸 | 紙、線、結 |
| くさかんむり | 植物 | 花、草、茶 |
| やまいだれ | 病気 | 病、痛 |
| しんにょう | 道を行く | 道、近、遠 |
部首の意味が分かると、知らない漢字でも「水に関係がありそう」などと推測できます。
まちがえやすい部首
こざとへんとおおざと
同じ形の「阝」でも、左にあるか右にあるかで名前と意味がちがいます。
- こざとへん(左):陽、院、階、防
- おおざと(右):都、部、郡、郷
形が似ている部首
- しめすへん(礼・社・神)と、ころもへん(服や体に関係:初・複・補)
- 「月」が左につくもので、体に関係するもの(腹・胸・肺)は「にくづき」とよぶ
例題1:「院」と「都」の部首名を答えましょう。
「院」はこざとへん、「都」はおおざとです。
まちがえやすい画数
| 漢字 | 画数 | 注意する点 |
|---|---|---|
| 区 | 4画 | 「乂」の外側は2画で書く |
| 比 | 4画 | 左右それぞれ2画 |
| 必 | 5画 | 書き順と合わせて覚える |
| 弓 | 3画 | 折れる部分は1画 |
| 糸 | 6画 | 下の点も数える |
| 級 | 9画 | 「及」は3画 |
| 飛 | 9画 | 書き順と合わせて覚える |
| 馬 | 10画 | 下の点4つを数える |
1画で書く「折れ」や「曲がり」をまちがえやすい。正しい書き順で書くと、画数も正しく数えられます。
筆順の基本の決まり
| 決まり | 例 |
|---|---|
| 上から下へ書く | 三、言 |
| 左から右へ書く | 川、州 |
| 横画が先(交わるとき) | 十、土 |
| 中が先(左右が同じ形) | 小、水 |
| 外側が先 | 国、同 |
| 左はらいが先 | 文、父 |
| つらぬく画は最後 | 中、車 |
例外もあります。例えば「右」は左はらいが先、「左」は横画が先に書きます。
例題2:「右」と「左」の1画目は、それぞれ何ですか。
「右」の1画目は左はらい、「左」の1画目は横画です。
部首の問題の解き方
例題3:次の漢字を、同じ部首のなかまに分けましょう。(海・話・池・記・流・読)
さんずいのなかまは海・池・流、ごんべんのなかまは話・記・読です。部首の意味(水・言葉)とも合っています。
部首を答える問題では、漢字のどの部分が意味を表しているかを考えます。
部首と音を表す部分
漢字の多くは、意味を表す部分(部首)と、音を表す部分を組み合わせてできています。音を表す部分が同じ漢字は、同じ音読みになることが多くあります。
| 音を表す部分 | 漢字の例 | 音読み |
|---|---|---|
| 青 | 清・晴・精・静 | セイ |
| 反 | 板・坂・飯 | ハン |
| 同 | 銅・洞・胴 | ドウ |
例えば「清」は、さんずい(水)と青(セイ)で、「水がすんでいる」意味と「セイ」という音を表しています。
部首で「意味」、残りの部分で「音」を推測できる漢字がたくさんあります。
例題4:「晴」と「清」の、部首と音を表す部分をそれぞれ答えましょう。
「晴」は部首がひへん(日)、音を表す部分が青です。「清」は部首がさんずい、音を表す部分が青です。どちらも音読みは「セイ」です。
位置によって形が変わる部首
元の漢字が部首になると、形が変わるものがあります。
| 元の漢字 | 部首になったときの形と名前 | 例 |
|---|---|---|
| 手 | 扌(てへん) | 持、指、打 |
| 水 | 氵(さんずい) | 海、池、決 |
| 心 | 忄(りっしんべん) | 情、性、快 |
| 火 | 灬(れんが・れっか) | 熱、照、然 |
| 人 | 亻(にんべん) | 休、体、使 |
形はちがっても、表す意味は元の漢字と同じです。「熱」や「照」に火の意味があると分かると、覚えやすくなります。
よくあるまちがいと対策
- こざとへんとおおざとを混ぜる:左がこざとへん、右がおおざと
- 画数を、見た目のまとまりで数える:書き順どおりに1画ずつ数える
- たれとにょうを混ぜる:たれは上から左下、にょうは左から下へ
- 例外の筆順を忘れる:右と左のように、よく出る例外はセットで覚える
家庭での教え方のコツ
部首あつめゲーム
「さんずいの漢字をいくつ言えるか」を親子で競争してみましょう。同じ部首の漢字を集めると、部首の意味も自然に分かります。
空書きで画数を数える
指で空中に大きく漢字を書きながら、「1、2、3…」と画数を数えてみてください。書き順と画数がいっしょに身につきます。
漢字辞典を引く
分からない漢字は、漢字辞典で部首や画数から引いてみましょう。部首と画数の知識が、調べる力にもつながります。
部首と画数・筆順のよくある質問
何年生で学びますか?
小学校の国語では、学年ごとに新しい漢字とあわせて部首や筆順を学びます。中学受験向けの教材では、4〜6年生の漢字の学習の中でくり返し出てきます。
漢字の書き取りとどうつながりますか?
部首の意味が分かると、同音異義語の書き分けにも役立ちます。漢字の覚え方とあわせて練習しましょう。
熟語の問題でも役立ちますか?
はい、漢字1字ずつの意味をとらえる力は、熟語の組み立てを考えるときにも使います。熟語の組み立てもあわせて確認しましょう。
練習問題にチャレンジ
問題1:「病」の部首は、7つの位置のうちどれにあたりますか。
問題2:「陽」の部首名を答えましょう。
問題3:「区」の画数を答えましょう。
問題4:次の漢字のうち、部首が「くさかんむり」のものを選びましょう。(笛・茶・家)
答え
問題1:たれ(やまいだれ)です。
問題2:こざとへんです。
問題3:4画です。
問題4:茶です。
練習プリント(無料)
この記事の内容をたしかめる「初級」の練習プリントです。問題1ページと、解答・要点まとめ1ページのA4のPDFです。印刷して使ってください。
まとめ:部首は「位置」と「意味」、画数は「書き順」で
部首は、へん・つくり・かんむり・あし・たれ・にょう・かまえの7つの位置で分け、それぞれの部首が表す意味とセットで覚えましょう。画数は、正しい書き順で1画ずつ数えることで、まちがいが減ります。筆順の基本の決まりと、よく出る例外も確かめておきましょう。