塾なし中学受験の家庭向け勉強法:ばねを教えます!のびと長さの計算、直列・並列つなぎの考え方

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「ばねの問題で、のびと長さを取りちがえてしまう」「ばねを2本つなぐと、なぜのび方が変わるのか説明できない」

ばねの問題は、中学受験の理科の「力のはたらき」の分野で、てこと並んでよく出題される単元です。比例の考え方を使う計算問題が中心で、算数が得意な子にとっては得点源になります。一方で、「のび」と「長さ」の区別があいまいなまま進むと、計算がまったく合わなくなります。

この記事では、塾なしで中学受験を目指すご家庭に向けて、ばねの基本、自然長の求め方、グラフの読み取り、ばねの直列・並列つなぎと、家での教え方をまとめました。

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目次

ばねの基本:「のび」と「長さ」を区別する

ばねの問題では、次の3つの言葉を区別することが大切です。

  • 自然長:おもりをつるしていないときのばねの長さ
  • のび:おもりをつるしたときに、自然長からのびた長さ
  • 全体の長さ:自然長+のび

そして、ばねには次の性質があります。

ばねの「のび」は、つるしたおもりの重さに比例します。「長さ」が比例するのではありません。

たとえば、10gで2cmのびるばねなら、20gで4cm、30gで6cmのびます。おもりの重さが2倍、3倍になると、のびも2倍、3倍になります。

ただし、おもりが重すぎると、ばねはのびきって元にもどらなくなります。問題では「ばねの重さは考えない」「ばねがのびきることはない」などの条件がつくことが多いので、確認しましょう。

基本:全体の長さを求める

例題1:自然長が20cmで、10gのおもりをつるすと2cmのびるばねがあります。30gのおもりをつるすと、ばねの全体の長さは何cmになりますか。

ばねの長さとおもりの重さのグラフ。自然長20cmのばねは、10gで2cmずつのび、30gで26cmになる。のびはおもりの重さに比例する
  • のび:30gは10gの3倍なので、2×3=6cm
  • 全体の長さ:20+6=26cm

グラフで見ると、ばねの長さは、おもりが0gのときの20cm(自然長)から、まっすぐ上がっていきます。グラフが原点(0の点)を通らないのは、「長さ」には自然長がふくまれているからです。

自然長を求める

例題2:あるばねに20gのおもりをつるすと全体の長さが24cm、50gのおもりをつるすと30cmになりました。このばねの自然長は何cmですか。

2つの場面を比べます。

  • おもりの差:50-20=30g
  • 長さの差:30-24=6cm
  • 10gあたりののび:6÷3=2cm
  • 20gのときののび:2×2=4cm
  • 自然長:24-4=20cm

確かめると、50gのときののびは2×5=10cmで、20+10=30cmです。

2つの場面の「長さの差」は、「おもりの差」によるのびです。

2種類のばねを比べる

例題3:ばねAは自然長15cmで10gにつき3cmのび、ばねBは自然長20cmで10gにつき2cmのびます。同じ重さのおもりをつるしたとき、AとBの長さが等しくなるのは、おもりが何gのときですか。

おもりが0gのとき、BはAより5cm長くなっています。10gにつき、Aは3cm、Bは2cmのびるので、10gごとにAがBに1cmずつ追いつきます。

5cmの差がなくなるのは、10×5=50gのときです。確かめると、Aは15+15=30cm、Bは20+10=30cmで、等しくなります。

これは、旅人算の「追いつき」と同じ考え方です。

ばねのつなぎ方

直列つなぎ(たてにつなぐ)

例題4:10gで2cmのびるばね2本を、たてにつないで、下に30gのおもりをつるしました。ばね全体ののびは何cmですか。ばねの重さは考えません。

たてにつないだとき、上のばねも下のばねも、おもりの重さ30gをそのまま受けます。それぞれのばねが6cmずつのびるので、全体ののびは6×2=12cmです。

並列つなぎ(横に並べる)

例題5:10gで2cmのびるばね2本を横に並べ、下を1本の棒でつないで、棒の中央に40gのおもりをつるしました。ばね1本ののびは何cmですか。ばねと棒の重さは考えません。

横に並べたとき、2本のばねで40gを分け合うので、1本あたり20gずつを受けます。のびは2×2=4cmです。

直列つなぎは「それぞれが全部の重さ」、並列つなぎは「重さを分け合う」と考えます。

よくあるまちがいと対策

  • 長さが重さに比例すると考えてしまう:比例するのは「のび」だけ。長さ=自然長+のびと書く
  • 直列つなぎで、重さを半分ずつにしてしまう:上のばねも下のおもりを支えていることを図で確かめる
  • 並列つなぎで、重さを分け合うのを忘れる:棒の中央につるしたときは、1本あたりの重さを書き出す
  • グラフの読み取りで、目もりの単位を見落とす:たて軸と横軸の単位を最初に確認する

家庭での教え方のコツ

輪ゴムやばねで実験する

100円ショップなどで売っているばねや、輪ゴムとクリップを使って、実際に実験してみましょう。クリップを1個、2個とつるし、定規でのびをはかると、のびが重さに比例することを自分の目で確かめられます。輪ゴムは比例からずれることもありますが、「のびすぎると元にもどらない」ことも体験できます。

表を作ってから計算する

「おもりの重さ」「のび」「全体の長さ」の3行の表を作って、分かっている数を書きこんでから計算すると、のびと長さの取りちがえが防げます。

算数の比例とつなげる

ばねの計算は、算数の「比例」そのものです。比例を学んだ子には、「のびがおもりの重さに比例する」と伝えると、グラフや表の読み取りもスムーズになります。

ばねのよくある質問

ばねの問題は、てこと一緒に出ますか?

はい、入試では、てこの棒の両はしをばねでつるす問題など、てこと組み合わせた問題もよく出ます。その場合は、まずてこのつり合いで「それぞれのばねにかかる重さ」を求め、次にばねののびを計算します。てことばねは、セットで練習しておくと安心です。

ばねの重さを考える問題はありますか?

難関校では、ばねの重さを考える問題が出ることもあります。ただ、多くの問題では「ばねの重さは考えない」という条件がつきます。まずは、ばねの重さを考えない問題で、直列・並列の考え方を確実にしておきましょう。

ばねは何年生で学びますか?

小学校の理科の教科書では、ばねの計算を正面から学ぶことはあまりありません。中学受験向けの教材では、5年生ごろに、てこと同じ「力のはたらき」の分野で学ぶことが多い単元です。

ばねの家での進め方

塾なしで進める場合は、次の順番がおすすめです。

  1. 自然長・のび・全体の長さの区別と、全体の長さの計算(例題1)
  2. 2つの場面から自然長を求める問題(例題2)
  3. 2種類のばねを比べる問題(例題3)
  4. 直列つなぎ・並列つなぎ(例題4・5)

1日2〜3問、表を作ってから計算する習慣をつけましょう。

練習問題にチャレンジ

問題1:自然長15cmで、10gにつき3cmのびるばねに、40gのおもりをつるすと、全体の長さは何cmになりますか。

問題2:あるばねに30gのおもりをつるすと全体の長さが18cm、60gのおもりをつるすと24cmになりました。このばねの自然長は何cmですか。

問題3:10gで2cmのびるばね2本を横に並べ、下を1本の棒でつないで、棒の中央に40gのおもりをつるしました。ばね1本ののびは何cmですか(ばねと棒の重さは考えません)。

答え

問題1:のびは3×4=12cmで、全体の長さは15+12=27cmです。

問題2:30gで6cmのびるので、10gあたり2cmです。30gのときののびは6cmなので、自然長は18-6=12cmです。

問題3:1本あたり20gを受けるので、のびは2×2=4cmです。

練習プリント(無料)

この記事の内容をたしかめる「初級」の練習プリントです。問題1ページと、解答・要点まとめ1ページのA4のPDFです。印刷して使ってください。

中級の問題と「要点まとめ」がついたセット(10単元・A4で62ページ)は、noteで販売しています。この単元は「理科・計算パック」に入っています。

まとめ:ばねは「のびが比例」を合言葉に

ばねの問題は、「のびはおもりの重さに比例する」「長さ=自然長+のび」の2つが基本です。2つの場面の差からのび方を求め、直列は全部の重さ、並列は分け合う、と整理すれば、多くの問題が解けます。

同じ力の分野のてこはつり合いの計算と支点・力点・作用点の覚え方、比例や追いつきの考え方は旅人算の出会い・追いつきの解き方で解説しています。理科を楽しく学べる本は小学生の中学受験におすすめの学習漫画ランキングも参考にしてください。

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この記事を書いた人

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